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anko3200 残骸処理係 【小ネタ】 anko3201 そんな都合の良い設定は…… 【パロディ】 anko3202 授かり物II 【愛で】 anko3204 ありすの都会派なお友達 【愛で】【挿絵】 anko3205 春 【小ネタ】 anko3206 猫の遊び道具 【虐待】【挿絵】 anko3207 まりちゃの未来 anko3210 バクユギャ anko3211 日記 【小ネタ】 anko3212 れいむのおべんとうさん(上) 【虐待】 anko3213 れいむのおべんとうさん(下) 【虐待】【挿絵】 anko3214 れいむとけいっやく! 【パロディ】 anko3215 トラブルしょう 【ギャグ】 anko3216 愛するでいぶ 【愛で】 anko3217 ゆっくりへんっさいっしてってね 【制裁】 anko3218 ゆっくりをハサミで切るだけの話2 【虐待】 anko3219 ゆっくり絶叫シリーズ02巻 散華! ゆっくり花火大会 【いじめ】 anko3220 にんげんにもいる。 【小ネタ】 anko3221 根本的な間違い 【制裁】 anko3222 アストロン・シザーズ3 【制裁】 anko3223 睡眠体勢矯正器 【いじめ】 anko3224 それぞれのとくぎでゆっくりさせてね! 【虐待】 anko3225 びじんのゆ~愛で~ 【愛で】 anko3226 初めてのゆ虐 【虐待】 anko3227 募金 【制裁】【挿絵】 anko3228 お飾りを直す程度の能力 【愛で】 anko3230 裏目 【いじめ】【挿絵】 anko3232 虐待15年目 前編 【虐待】 anko3233 おちぶれいむ 【いじめ】 anko3234 糞饅頭 【制裁】 anko3235 ゆっくりできないゆっくりプレイス anko3236 ゆっくまんぜろ 【いじめ】 anko3237 無敵のゆっくり 【制裁】 anko3238 ゆ虐思考 【虐待】【挿絵】 anko3239 かわいい 【考証】 anko3240 ゆっくりの価値観 【制裁】 anko3242 ほーけい!かわかむり! 【ギャグ】 anko3243 四季のふらわーますたー 【観察】 anko3244 公園のまりちゃ 【いじめ】【挿絵】 anko3245 れいむに募金してまりさに募金しない話 【小ネタ】 anko3246 仕方のないことなんだよ 【制裁】 anko3247 Yukkuri or Not Yukkuri 【虐待】 anko3248 犠牲になったのだ 【制裁】 anko3249 お兄さんは興味が無い 【制裁】 anko3250 ゆうかと一人暮らし 【愛で】 anko3251 ゆっくりとした饅頭を1枚撮影せよ 【いじめ】 anko3252 そんな酷い奴らじゃなくね? 【考証】 anko3253 お仕置き 【いじめ】 anko3254 饅頭の死 【考証】 anko3255 お稲荷さんは神様からの贈り物 【愛で】 anko3256 夢のような生活 【虐待】 anko3257 赤ゆ十連発(前編) 【虐待】【挿絵】 anko3258 続・お稲荷さんは神様からの贈り物 【愛で】 anko3259 えいぷりるふーるっ 【制裁】 anko3261 それぞれの願い 【制裁】 anko3262 屋根の上のゆっくり 【いじめ】 anko3263 赤ゆ十連発(後編) 【虐待】 anko3264 手乗りめーりん 【小ネタ】 anko3265 俺のペットのれいむちゃん 【虐待】 anko3266 最強まりさ 【制裁】 anko3267 虐待15年目 中篇 【虐待】 anko3268 駄文 【小ネタ】 anko3269 魂の救済 【虐待】 anko3270 だぶん 【いじめ】 anko3271 手を触れずに殺害せよ 【虐待】 anko3272 第三の眼を持つゆっくり 【愛で】 anko3273 それはまるで最終回のように 【ギャグ】 anko3274 子ゆっくりのゆん生が終わるまで 【制裁】【挿絵】 anko3275 越冬明けまりさ失踪事件 【制裁】【挿絵】 anko3276 ゆっくりは好きじゃないが… 【愛で】【挿絵】 anko3277 ゆっくりが価値を得る時 【虐待】 anko3278 死を覚悟したにとり 上 【制裁】 anko3279 死を覚悟したにとり 下 【制裁】 anko3280 小ネタ二本 【小ネタ】 anko3281 “少女”が見た田舎の流星群(前編) 【いじめ】 anko3282 “少女”が見た田舎の流星群(中編) anko3283 “少女”が見た田舎の流星群(後編) anko3284 今日からちぇんを飼う貴方へ 【考証】 anko3285 思いあがりの代償 【挿絵】 anko3286 ゆっくり病院 精神科 【制裁】 anko3287 夢の一戸建てダンボール 【挿絵】 anko3289 その台詞は言わせない8 【小ネタ】 anko3290 ゆっくりと少年たち 【いじめ】 anko3291 おうち宣言の果てに 前編 【制裁】 anko3292 おうち宣言の果てに 後編 【制裁】 anko3294 ベーカリーレストラン 【いじめ】 anko3295 食用ゆっくり 【小ネタ】【挿絵】 anko3296 野菜を得たまりさ 【虐待】 anko3297 ある遊びとれいむ一家 【虐待】 anko3298 びっちれいむ anko3299 ゆっくりとの出会い 【愛で】
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ブラストレイ +目次 概要 登場作品レイズ 関連リンク派生技 関連技 ネタ 概要 ブラストレイとはレーザーを地面に向けて扇状に照射し軌跡にそって爆発させる術。 初出はレイズのコンウェイ。 ▲ 登場作品 レイズ 習得者:コンウェイ・タウ レーザーを地面に向けて扇状に照射し軌跡にそって爆発させる術 分類 術技 属性 火 HIT数 1 消費CC 7 性質 魔 基礎威力 975 詠唱時間 習得条件 鏡装「謎多き学園の青年 コンウェイ」を入手 秘技 4連携目以降で発動すると「ブラストストリーク」に変化 強化1 効果範囲が10%拡大する 強化2 詠唱速度が5%上昇 強化3 効果範囲が10%拡大する 強化4 詠唱速度が5%上昇 強化5 クリティカル+1 強化6 33%の確率で威力が2倍になる 本作で初披露。 弧を描くようにレーザーを放ち、それに沿って爆炎が吹き上がり、当たった敵を打ち上げる。 台詞 熱線よ焼き払え ブラストレイ! ▲ 関連リンク 派生技 ブラストストリーク ▲ 関連技 ▲ ネタ ▲
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越冬のススメ その台詞は言わせない の登場人物出てきます。 一部ガチ愛で描写あり。 『越冬』 それは餓死の祭典、ゆっくりの死亡フラグ。 ゆっくりの共食いと餌強奪の実に9割が、この時期に集中することからもわかるように、 ゆっくりの先見性と勤勉さと、強運(これが一番重要)が試される毎年の恒例行事。 ゆっくり達は、意外に多様な方法でこの『越冬』を行っていることを、皆さんはご存じでしょうか? 今回は、ゆっくり達が冬に見せるさまざまな『越冬』の様子をお送りしましょう。 先ずは、スタンダードな『越冬』の様子から。 ■1 備蓄 ~山中にて~ 超小型のカメラが侵入したのはこちら、れいむとまりさの愛の巣です。 「ゆぴゃああああっ! れいみゅゆっくちできないよ~!」 「さむいのじぇ! すーりすーりしてくれのじぇ!」 おっと、どうやら愛の結晶、赤れいむと赤まりさも、元気に泣いて居るようですね。 「ゆうぅ……どうかゆっくりしてほしいのぜ、おちびちゃんたち」 「おかあさんがすーりすーりしてあげるからね! そうしたら、いっしょにすーやすーやしようね!」 ここでカメラには、この巣の"しょくりょうこ"を映して貰いましょう。 ご覧下さい。食料庫には、山菜や干し柿、きのこや、虫などが山と積まれて居るではありませんか。 この餌の総量は、成体のゆっくりがおよそ5体は『越冬』出来る程に蓄えられているのです。 人間の畑から盗んだ野菜が見当たらない辺り、このつがいはかなり賢い個体のようです。 それでは、『冬に赤ゆは死亡フラグ』と言われる理由をお見せしましょう。 「ほら、すーりすーり……」 「ゆうぅぅ……おかあしゃんのすーりすーりはゆっくちできりゅよ!」 「ゆふふ、まりさおねえちゃんも、おかあさんにすーりすーりしてもらうのぜ!」 「おとうしゃん! まりしゃはおなかがすいたのじぇ! むーしゃむーしゃしたいのじぇ!」 どうでしょうか? 赤まりさがごはんを欲しがる様子が見えましたか? 実はこの家族、つい先程ごはんさんを存分に食べたばかりなのです。 「……まりさ」 「しかたないのぜ……おちびちゃん、むーしゃむーしゃするのぜ」 「ゆわーい! ほしがきしゃんなのじぇ! むーしゃむーしゃ……ちあわしぇええ!!」 「おねーしゃんずるいよ! れいみゅにもむーしゃむーしゃさせちぇね! たくしゃんでいいよ!」 ご覧のように、ゆっくり達は足りない"ゆっくり"を食事によって補充しようとします。 ゆっくりがゆっくりを感じるための食事は、実際の所、活動を維持するために摂る食事よりも 多くを必要とするのです。 「ゆふーん。おちびちゃんたちゆっくりしてるよ~」 「ゆゆゆ……だけどれいむ、ごはんさんがたりないかもしれないのぜ……」 そして、賢ければ賢いゆっくりである程、赤ゆの暴食によって不安を感じ、今度は親ゆっくり達が ゆっくり出来なくなるのです。その"ゆっくりできない"雰囲気が、さらに赤ゆに感染します。 これを繰り返すのが『ゆっくりスパイラル』という現象なのです。 一般的に、親ゆ二体+子ゆ二体という構成の家族が六割以上『越冬』を成功させるのに対して、 赤ゆっくり二体を抱えるつがいの家族は、一割も冬を越せないと言われています。 親ゆっくりが赤ゆ達を切り捨てるのか。 あるいは、母性(笑)の"おたべなさい"をする事になるのか。 親れいむのでいぶ化、親まりさのゲス化もあり得るでしょう。 「「むーしゃむーしゃ……しあわしぇ(なのじぇ)~~!」」 「「ゆっくりできないよ!」」 この巣の撮影は継続して参りますので、家族の顛末は春の特番でお楽しみ下さい! ■2 母性 ~山中にて~ 今回取材班は、加工所職員Aさんの協力を得て、特殊な越冬方法をとるゆっくりの発見を成し遂げました。 カメラに映し出された壁のようなもの……皆さんはなんだかわかりますか? 画面端に映るぴこぴこで、これが何だか分かった方も居られるのはないでしょうか。 そう、これは肥満体のゆっくりれいむなのです。 念のために申し上げておきますが、これは"でいぶ"ではありません。ぴこぴこのわさわさの中に、 ちいさな赤ゆっくり達が見えます。しかし、食料の備蓄は何処にも見当たりません。 少し時間を進めて、この親子の食事風景を観察してみましょう。 「おねえちゃん、ゆっくちちていっちぇにぇ!」 「おにゃかしゅいたー!」 「……おかあしゃん、れいみゅゆっくりおなかしゅいたよ!」 「おちびちゃん、ゆっくりしていってね。いまごはんさんをよういしてあげるからね」 そういうと親れいむは、舌で巣の中の土をすくい取り、噛み始めました。 「もーぐもーぐ……ぺっ! さあ、おちびちゃん。むーしゃむーしゃしてね」 「ゆゆ~ん。おかあしゃんのごはんさん、ゆっくりしてるよ~」 「むーしゃむーしゃ……しあわせー」 「おいちいにぇ、おねえしゃん!」 親れいむのわさわさの中で、赤れいむも赤まりさも、ゆっくりとした食事を摂っています。 それを眺める親れいむの表情も穏やかです。 なんとこのゆっくりれいむ、「越冬前に全ての食料を食べて置いて、後で餡子を吐き与える」 という越冬方法をえらんだのです。 土と混ぜ合わせた餡子は甘すぎず不味くなく、赤ゆ達の繊細な味覚を壊すこともありません。 効率の良い餡子の摂取によって、処理が必要なうんうんの量も少なくて済むのです。 ご存じの通り、ゆっくりは"ゆっくり"さえ足りていれば非常に燃費がいいナマモノ、体の大きな 母れいむが体内に餡子の形で保存しておけば、おちびちゃんたちが盗み食いする心配もありません。 常に親子のふれあいからゆっくりを感じ合う事で、この家族の『越冬』は恐らく成功するでしょう。 「ゆ~ん……おにゃかいっぱいになったよ」 「おかあしゃん、ねむたくなってきたよー」 「ゆふふ……それじゃあおちびちゃんたち、すーやすーやしようね」 え……つがいのまりさ? まりさは犠牲になったのです……越冬の犠牲に。 大きな大きな三角帽子が、赤ゆっくりと親れいむの足下で、冬の冷気を遮ってくれています。 なお、この巣は加工所建設予定地となった山で、事前の調査によって発見された物です。 工事の開始は春。 夏になれば、ぴかぴかの加工所で、このゆっくり親子も元気な姿を見せてくれることでしょう。 ■3 ドス ~山中にて~ 皆さん、この一見草が生えているだけの岩壁に、ゆっくりの姿があるのが分かりますか? それでは正解――この、固そうな岩の表面をカメラマンがつついてみます。 ぶにゅおん。ぶにょん。どうでしょうか? 岩の壁が凹んだのが見えましたでしょうか? これは、越冬中の"ドスまりさ"を捕らえた貴重な映像です。 見た目には岩の壁がそびえているようにも見えますが、実は体高3m程のドスまりさが、 洞窟の入口を自らの体で塞いでいるのです。 これが、一般に"ゆっくりステルス"と呼ばれる能力の効果なのです。 ドスの表面は凍っていますが、中枢餡は分厚い餡子の向こうに保護されていて、冬の間中 損傷を受けることはありません。 ドスが顔をどちらに向けているのか気になりますか? ……はい、カメラをやや下に寄せると、なにやら小さな穴があるようです。 ドスのあにゃるか、あるいは閉じた口なのでしょう。 カメラマンさん、適当な枝を中に突っ込んでみて下さい。 「(……ゆっ!)」 ――はい、岩壁がびくりと震えましたね。どうやらあにゃるのようです。 「(ゆっゆゆゆゆっゆゆゆゆ――)」 ああ、カメラマンさん! そんな満面の笑顔で抜いたり差したりこねくり回しては駄目ですよ。 「(――すっきりー!)」 「(ゆん? なんかねばねば……!!)」 「(どぼじでくきさんがはえでるのおおおぉぉぉ――!?)」 「(ゆふ~ん。れいむのあたらしいおちびちゃんもゆっくりして……ゆゆゆ!)」 「(おちびちゃんたちにくきさんはえてるよー! わからないよー!)」 「("えっとう"ちゅうにドスがすっきりしちゃだめでじょおおぉぉ……エレエレエレ)」 どうやらドスの精子餡が、洞窟の中に飛び散って新たな息吹を誕生させてしまったようです。 ナマモノの神秘は素晴らしいですね。 このように、ドスの穴掘り能力が不十分な場合、外部の影響から群れを守りきれない場合もあるのです。 ドスの居る群れはゆっくり出来るというのが、ゆっくり達の間では常識になっています。 ですが、ドスもまた一割ほどが、『越冬』に失敗してしまう事があるそうです。 主な原因は、食料備蓄の不足によって群れのゆっくりが洞窟の内部からドスを食い荒らす事。 先程大量の赤ゆが生まれた洞窟の群れでも、春に近くなればドスを食い破って、成体ゆっくり達が 外に飛び出してくるでしょう。 我々撮影スタッフは引き続き取材して参りますので、その決定的瞬間は春の特番をお待ち下さい! ■4 真空 ~お兄さん宅にて~ ここまでは、自然界で苛酷な『越冬』に挑むゆっくり達の様子をお送りして参りましたが、 中には"にんげんさん"の手を借りて、更に死亡フラグの強化に挑む、果敢なゆっくり達の姿も あるのです。 "越冬に手を貸して欲しい" そんなゆっくりの願いに耳を貸す奇特な――もといドS(親切)なお兄さんのお宅に、 今日はお邪魔をしています。お兄さんこんにちは。 「こんにちは、お兄さんはお兄さんです。ゆっくりしていって下さい」 ……はい、実際にゆっくりを『越冬』させる様子をうかがいましょう。 お兄さんが取り出したのは、皆さんご存じ"透明な箱"。これは一家族が入る防音タイプですね。 中には、見るからにやせた、ゆっくりれいむの一家が居ます。越冬の為の餌を採り損ねたのでしょう。 「私に"越冬"の手伝いを頼むゆっくりは、大体こんな家族構成です。とくにれいむ種が多いですね」 それでは、親れいむの鳴き声を聞いてみましょうか。 「れいむはれいむだよ! ゆっくりしていってね!」 はいはい、ゆっくりゆっくり。 「おにいさんはゆっくりしないで、れいむたちを"えっとうっ"させてね! はるまででいいよ! "えっとうっ!"したら、れいむはむれのまりさとすっきりーするんだよ!」 これは親れいむ、逞しい声で鳴いてくれました。カメラマンさんはビキィッ! しないで下さいね。 ではお兄さん、作業の方にどうぞ。 「はい、まず最初に親ゆっくりを、子ゆっくりの見えない所で分解します」 「ゆゆっ! れいむおそらをとんで――ゆっ!? りぼんさんかえしてね!」 おおっと、此処でお兄さん、親れいむのお飾りを取ってしまいました。 「舌と髪と目も取って、子ゆ達に食べさせます。今回はこちらに、分解し終わった成体のまりさを 用意してありますので、親れいむは脇の箱に――」 「おりぼんさんかえせえええ……おそらをとんで――ぼふっ!」 「ゅ……ゅ……」 成体まりさは、先程の子れいむの箱に入れて食べさせるわけですね? 「そうです――こうやって。この時、箱の中のおちびちゃんたちを潰さないように気をつけて下さい」 ハゲ饅頭の元まりさを、お腹をすかせたおちびちゃん達が猛然と食べ始めます。 「「むーしゃむーしゃ……ちあわちぇー!」」 こうして、『越冬』の作業に耐えられる体力を、子ゆ達につけさせるのだとか。 しかし、親ゆっくりを潰してしまって良いのでしょうか? 「生存率は五割を保証してありますので……」 五割? 「"たくさん"のおちびちゃんが"えっとうっ"できるんだね、だったらいいよ! と、親ゆっくりからは快諾を貰っています」 なるほど、それでしたら安心です。 「もっ……ゅ……」 その間に成体まりさが永遠にゆっくりしてしまいましたが、まだ半分以上残っていますね。 「時間がかかりますので、こちらの"透明な箱"に、食べ終えた子ゆ達を用意してあります」 「おなかすいたのぜ! おにいさんははやくまりさにむーしゃむーしゃさせるのぜ! あまあまでいいのぜ!」 「彼らに今度はラムネを食べさせます」 親ゆを食べて栄養たっぷりになった子まりさ達が、投げ入れられたラムネに食いつきはじめました。 「うっめ! これめっちゃ……うめ…………ZZzz」 「完全に眠った子ゆ達の入った"透明な箱"がこちらです。この子ゆ達を、眠らせたまま布団圧縮袋に入れます」 血色の良いぱちゅりーが三つほど、すーやすーやしていますね。 お兄さん、布団圧縮袋の中に、まりさ種のおぼうしが入っているようですが、これはなんでしょうか? 「子ゆっくりをそのまま圧縮すると潰れてしまうので、緩衝材を入れます。プチプチでも構いませんが、 今回はまりさ種のおぼうしが大量に余っていますので、それを使っています」 なるほど、おぼうしの出所には触れない方が良さそうです。 「後は、普通に掃除機を使って中の空気を抜いて貰えば完成です。 こちらに、パックの終わった圧縮袋があります。保存は、日の当たらない冷暗所が良いでしょう」 はい、ちぇん種の子ゆっくりが、見事に真空パックされています。 ゆっくりは呼吸しなくても死にませんが、活動のためには生意気にも酸素を利用しているとのこと。 ゆっくりを仮死状態に置くためには、真空パックにする事が効果的なんです。 アダルトビデオを思い出したカメラマンさんは、明日病院に行って下さいね。 しかし、なぜまたゆっくりの『越冬』を手伝おうという気になったのでしょうか? 「冬場はゆっくりが寄りつかないので、甘味が不足するんですよ」 ……え? 「――え?」 食べるんですか? 「食べないんですか?」 先程五割とおっしゃいましたが? 「冬の間に少しずつ食べて、半分くらいは残りますから」 …………以上、お兄さんによる『五分でできる、ゆっくり保存食講座』でした! ※なお、番組に使用したゆっくりは、後でスタッフが美味しく頂きました。 ■5 冷凍 ~町役場、ゆっくり対策課にて~ 「……なにやってんだ、あの馬鹿?」 画面に知り合いの顔を発見したお姉さんは、あきれ顔でテレビを消すと、手元のパックから餌用 ゆっくりまりさ(混ぜ物一切無し、一体150円)を取り出して背中に放った。 「ゆゆっ! おしょらをとんじぇ……ふらんだーーーっ!」 「うー!」 空中キャッチ、吸餡、咀嚼、咀嚼、嚥下。 末期の台詞も吐けずに、赤まりさは金バッジを着けたふらんの口に収まった。 「美味いかよ、ふらん?」 「うー……あまあま……」 お腹が一坏になったふらんは、おおきなまぶたをとろんとさせて、波に揺られるビーチボールのように、 ゆらゆらと上下運動を始めた。 「やっぱし、そろそろ冬眠の季節かねえ……」 真っ赤に塗られて、『こうまかん』と書かれた冷凍庫をちらりと見る。 「おねえさん、ふらんをとじこめる?」 「そんなんじゃねえよ。春まで寝てて貰うだけさ」 「ふらん、ひとりでとじこめられる? ふらん、ゆっくりこんてにゅーできない?」 「そんなんじゃねえって」 膝の上に降りたふらんを撫でながら、お姉さんは静かに、相棒の不安を宥めた。 事務用椅子に座ると足が床に届かないお姉さんの足下へ、銅ばっじをつけためーりんが寄ってくる。 「じゃおおお」 「ほれ、めーりんも言ってるじゃねえか。ふらんはひとりじゃ無いってよ」 「じゃお!」 「めーりん……」 お姉さんの足下で、めーりんが胸を張るようにのけぞった。 春になったらめーりんの銀バッジを狙ってみるか、と思い始めたお姉さんの膝で、ふらんは不安に眠れないでいる。 「なあ、ふらん。よく聞けや。アタシは何も、ふらんが可愛いだとかゆっくりできるだとか、 そんな○○玉の抜けた愛で野郎どもみてえな理由でお前の世話してんじゃねえんだ」 「うー?」 「ふらんのその食いっぷりが気に入ってるから、お前を相棒にしてんだよ。 今年の春から、お前がどれだけ野良や畑荒らしのゆっくり共を食ったか分かるか?」 「うー……ふらんわからない」 「驚くなかれ、千と五百に二十匹――だ。さっきの十匹は、経費で買った餌だから数えるなよ」 「それ、"ひゃく"よりたくさん?」 「百が十五個より、ちっと多いな」 「じゃおおお!」 ふらんがお姉さんに褒められていることを察したのか、足下のめーりんが我が事の様に喜んでいる。 「おねえさん」 「ん?」 「らむねさんちょうだい。ゆっくりでいいよ」 「おお……ちょっと待ってな」 掌にラムネを盛るお姉さんの足に、めーりんがぽすん、と体当たりをした。 「あん? なんだよめーりん?」 「じゃお! じゃおじゃお!」 「うーん……弟や"あの馬鹿"と違って、めーりんの言葉までは分からないんだよな、アタシは」 「じゃじゃお……じゃおおおぉぉ!」 のーびのーびを繰り返すめーりんは、真剣そのものの目をふらんに向けていた。 「……ひょっとしてお前、ふらんと一緒に冬眠するって言ってんのか?」 「じゃお!」 「はは、……捕食種だってーのに好かれたもんだなあ、ふらん」 「ふらんもめーりんはすきだよ。おねえさんもゆっくりしててすき」 「そうかい」 お姉さんは、あんよについた埃でスーツの裾が汚れるのも構わず、めーりんを膝に乗せた。 「ほれ、半分こしな」と言って、両手から直接ラムネをむーしゃむーしゃさせる。 「あまあまでしあわせー、だね。……めーりん」 「じゃおおお……」 「おねえさん」 「なんだ?」 「おねえさんは、こんてにゅーできるよ。ゆっくり……していってね……」 やがて寝息をたててすーやすーやを始めたふらんとめーりん。 2ゆを即座に冷凍庫に入れることはせずに、お姉さんは赤と金色の頭を撫でていた。 そんなゆっくりとした気分を遮る、甲高い電話のコール。 「……ちっ!」 こんな季節に、ゆっくり対策課の緊急回線が鳴る用事など、一つしかない。 膝上のゆっくりをやさしく冷凍庫の中に横たえると、お姉さんは餡子に黒く染まった 愛用の得物を携えて、ゆっくり対策課のドアを潜った。 ■6 こどく ~加工所にて~ 「は~い、それじゃあゆっくりの皆、ゆっくり"えっとうっ!"しようじゃないか!」 「ゆっくちりかいしちゃよ!」×500 「ただ、お兄さんはごはんさんを用意していないんだな、これが!」 「ゆっくちちないで、あみゃあみゃをもってきちぇね、くしょどれい! すぐでいいよ!」×500 「あまあまは、そう! 君達自身です!」 「――ゆ――?」×500 「どうかお互いに食い合い殺し合いむさぼり合って、最後の一ゆになって下さい!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおーーー!?」×500 ぱたん。 加工所職員Aさんは、30程並んだ選別槽の、最後のフタを閉じた。 ここは加工所の最下層。虐待用に出荷されるゆっくりの母体は、こうして生命力優先で選別される。 二体以上のゆっくりが選別槽から出てきたことはないが、逆に全滅した選別槽も未だかつて無い。 これは、孤独を生み出す箱であった。 「ああ、聞こえる。ゆっくり達の織りなす阿鼻叫喚の調べが!」 れいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、ちぇん、みょん。 適当に入れて置いても、春に生き残る種類はなかなか偏らないものだと、Aさんは毎年の経験から知っていた。 「む……むむむ? 私には聞こえる。私には分かる! これはドスの足音ですね。 こんな時期に外を出歩くとは……ああ! 全く持って勿っ体っないっ!」 ■7 越冬失敗例 ~冬空の下~ Aさんの加工所から20km程離れた国道沿い。 飢えに耐えかねて山を降りたドスの群れは、ぎらぎらと粘つくような視線を、 道の真ん中で通せんぼをする"にんげんさん"の小さな姿へと向けていた。 「六尺五寸――って所か。小せえドスだな……」 ヒールを履いてぎりぎり五尺のお姉さんが、巨大なドスを見下した様に言った。 「にんげんさんはゆっくりここを通してね! ドスは"きょうてい"をむすびに行くんだよ! ドスたちは――」 「腹へってんだろ? メシをたかりに行こうとしてんだろ?」 「……ゆ?」 「言わなくても分かってンだよ。手前ーらが学習机だのランドセルだの、欲しがるわけねーだろうが」 ドスは、何故かゆっくり出来ない気配を感じて首(体全体)をかしげた。 このお姉さんは体も小さく、お飾りも無くてゆっくりしていない。 なのに何故か、れみりゃやふらんのような捕食種の気配を感じる。 「おい、そこのドス。悪いことは言わねえから、手前ぇ……今の内に死んどけ」 「ゆ……いきなりなにいってるのおおぉぉ!?」 「餌を溜めとく計画性も無え……。人間の危なさも分かってねえ……。にっちもさっちも行かなくなって、 いざ飢え死ぬって段になって、人間様を倒せば英雄か? 危機管理のできねえ無能なリーダーなんざ、 居ない方がマシだ。さっさと体真っ二つにかっ捌いて、"おたべなさい"しろや。そうすりゃ群れの一個ぐらいは、 ドス食って生き延びられるだろうが」 『ドスが群れを引き連れて人間のテリトリーに入った』 その事実が見過ごせない以上、ドスの命はもはや無い。 ただ、ドスの使い道が残っているだけだ。 「ドスじゃなくてにんげんさんがしねばいいんだよー。わかってねー!」 と、ドスの後ろから、成体になったばかりらしきちぇんが飛び出して言った。 「そ、そうなんだぜ! にんげんさんがおとなしくごはんさんをむーしゃむーしゃさせてくれれば、 いたいめをみずにすむのぜえ!」 「むきゅ! ゆっくりしたドスが、ドスすぱーくをつかえば、にんげんさんもたおせるわ!」 若いちぇんの勇姿に心を打たれたのか、成体のまりさとぱちゅりーがしゃしゃり出てくる。 場の勢いに乗って、ドスの背後からも群れのゆっくり達がやんややんやと声を上げはじめた。 「あ゛ぁ゛?」 「ゆ……ドスはにんげんさんのおどしにはくっしないんだよ!」 お姉さんが凄んで見せても、ゆっくり達に引く気配はない。 危険な様子が分かっていないのだ。餓えが、野生の勘を削いでいた。 「交渉決裂ぅ……。まったく、どうせなら町長ん家の方に向かえっての。そしたらドススパークの一発ぐれーは 見逃してやんのによぉ。――よりによってあの馬鹿ん家の方に来やがる」 お姉さんはちらりと、背中の方に見える山を向く。 それは、もりのけんじゃ(笑)からすれば、致命的な隙にも見えた。 「むきゅ! いまよドス! いまのうちにドスすぱーくをつかうのよ!」 「ゆん! そうだね、ぱちゅりー!」 ドスは慌てて、おぼうしの中からすぱーく用のキノコを取り出す。 そしてキノコを口に含もうとしたその瞬間、ひゅん、と一陣の黒い風が吹いて、ドスの舌が根本から寸断された。 「ゆ? ドスの……ドスのべろさんがーー!」 「おーおー、流石ゆっくり。舌が無くてもしゃべれるんだな」 「もどってね、べろさんゆっくりしないでもどってね! ぺーろぺーろ……できないいいいいぃ!」 舌を口に戻そうとしてむーしゃむーしゃしてしまう程混乱したドスの前で、ひゅんひゅんと鳴る風は お姉さんの手元に巻き戻り、一束のトゲ付きワイヤーとなる。 「ちゃらららん。"ゆー死鉄線"~~」 効果音付き大山のぶ代で。 お姉さんは餡子の染みついた凶器――"ゆー死鉄線"を掲げた。 ひゅん! 放たれた"ゆー死鉄線"が、一瞬の内にドスの全身に巻き付く。 「ゆ――ほどいてね! おねえさんこれほどいてね!」 芯まで染みついたとてつもないゆっくりの死臭が、ドスの全身を苛んで、あまりにもゆっくりできない。 見れば、お姉さんがおもむろに取り出した二本目の"ゆー死鉄線"が、意志ある蛇のように群れのゆっくり 一体一体にまきついてゆくではないか。 「言いたいことがあるんなら、口がある内に言っとけや……」 そして、お姉さんは小さな体を一坏に使って、"ゆー死鉄線"をゆっくり、ゆっくりと締め上げはじめた。 「このアタシのプリティーな耳の穴よーくかっぽじって、命乞いから断末魔までガン無視してやっからよお!」 「がえりまず! おうじがえりまずがら! ごれほどいてえええええ!」 お姉さんは宣言通りに。 耳を貸すことは、無かった。 ■8 越冬成功例 ~辛い季節を越えて~ 「やれやれ、やっと取材スタッフの方も帰ってくれましたね」 今年の『越冬』分真空パックゆっくりを抱えたお兄さんが、保存庫にしている納屋へと足を運んでいる。 「あとは、ここに全部放り込んで置いて……と」 がらがらがら……どさり。 「あ」 納屋の扉から出てきた物は、がりがりにこけた頬、干からびた白玉の目玉、よれよれのお帽子。 「ゆっ……ゆっ……ゆっ……」 去年の冬に入れたまま、出し忘れた成体まりさの真空パックだった。 「もっと……ゆっくり……したかった……」 断末魔のまりさを見下ろして、お兄さんはほっと一息。 「良かった。どうやら、越冬は成功していたようですね」 納屋にゆっくりパックを放り込んで、扉をそっと閉ざした。 終わり。 過去作品 anko1521 その台詞は言わせない3 anko1508 その台詞は言わせない2 anko1481 その台詞は言わせない
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『まりちゃつむり』 6KB いじめ 小ネタ 赤ゆ いつもの小ネタです。 「さあ、いらしゃい!いらっしゃい!美味しいから食べていってみてねー」 実演販売員のおばちゃんの声が、スーパー内に響き渡る。 だが周囲には誰も人が寄り付かない。 「美味しいゆっくりのつぼ焼きだよー!可愛くて美味しいよー!」 「ゆっびゃぁぁぁぁ!!あついのじぇぇぇぇ!いちゃいのじぇぇぇぇぇ!ゆんやぁぁぁぁぁぁ!!」 カセットコンロで暖められた網の上に、一匹の赤まりさつむりが置かれている。 必死に底部を動かしているが、殻を逆さにされた状態で網の上に置かれているので、あんよが虚しくウネウネと動いているだけだった。 時々顔をしかめて涙を零すが、涙はすぐに蒸発して周囲に甘い臭いを漂わせる。 「あっちゅい!あっちゅい!まりちゃのあたまが、あっちゅいのじぇぇぇぇぇぇぇ!!ゆぶぶぶぶぶ!!ぶえぇぇぇぇ!!」 熱せられた自らの殻から伝わる熱で、その身を焦がしていく赤つむり。 殻の内部から沸騰した得体の知れない汁が、ぐつぐつと湧き出て赤つむりを苦しめる。 肌の色が次第に黒っぽく変色していき、赤つむりは苦しそうに舌を出しながら両目をグルグルと回し始める。 「いらっしゃーい!美味しい焼きゆっくりですよー!…ふーむ、人気無いわねぇ…あらやだ、焼きすぎちゃったかしら?ちょっと焦げてるわねぇ…」 「じゅっ…!じゅ…!げじゅ…びゅじゅ………びびび…ぎぎ…ぎ…」 おばちゃんが客寄せに頑張りすぎて少し赤つむりから目を離した隙に、赤つむりが少し焦げてしまう。 全体的に火が通り過ぎたのか、張りのあった体はカチカチに干からびて、両目も茶色く濁っている。 舌も萎びた唐辛子のようになり、口からは乾いた餡子を吐いている。 それでもまだ息があるようで、小刻みに震えながらうめき声を上げている。 「あらあら、すっかり干からびちゃって…これじゃまるでミイラのゾンビねぇ…パサパサしてて不味そうだし、捨てましょう」 「じ…びび…が…が…ゆ…っぐぢ…ぢ…」 おばちゃんは、干物の用に干からびた赤つむりを爪楊枝用に用意したゴミ袋に捨てると、赤つむりの入ったパックを取り出す。 パックに入った5匹の赤つむり達は、ラップ越しにおばちゃんを怯えた目で眺めながらガタガタと震える。 本当は逃げ出したいのだろうが、パックに貼られたラップに押さえつけられる様に固定されていて、ろくに動く事が出来ないでいる。 おばちゃんはそんな赤つむり達を気にする様子もなく、パックのラップを剥がすとそこから一匹の赤つむりを取り出す。 ラップが剥がされ、ようやく自由に動けるようになった赤つむり達が、元気にパックの上を這いずるが、すぐさまおばちゃんがラップを被せて赤つむりの動きを封じる。 赤つむり達はラップで体を押さえつけられ苦しそうに目を瞑る。 そして、悲しそうな目でおばさんを見上げて涙を零すが、おばさんはすでにパックの赤つむりなど見てはいなかった。 一方おばちゃんに持ち上げられた赤つむりは、涙をポロポロと流し、体をブリブリと動かしておばちゃんの手から逃れようとする。 だがおばちゃんが持っているのは赤つむりの殻だったので、赤つむりが幾ら体を動かしても意味がかなった。 まあ、体を持たれていたとしても意味がないのだが、おばちゃんは泣いている赤つむりの口に張ったテープを剥がすと、すぐに赤つむりを焼けた網の上に逆さにて乗せる。 「ぴぴぃ!いっちゃい!おくちいっちゃいぃぃぃ!ゆびゃぁぁぁぁん!ゆびゃぁぁぁぁん!………なにこりぇ?…あったかいの…ゆゆぅ?…あっちゅい!あっちゅい!あっちゅいのじぇぇぇぇ!!」 逆さにされた赤つむりは、その熱さで早速体をグネグネと動かし不恰好なダンスを踊る。 流した涙としーしーが殻を伝い、あっという間に蒸発して網と殻を焦がす。 甘い匂いが周囲に漂い、買い物客が集まり始める。 「ゆっびゃぁぁぁぁ!ゆっぎゃぁぁぁぁ!あっちゅい!いちゃい!たしゅけちぇよぉぉぉぉ!まりちゃ、ゆっくちしちゃいのじぇぇぇぇぇ!!」 「はーい、もうすぐ焼けますから、試食していってくださいねー!可愛い焼きゆっくりですよー!」 おばちゃんがどんなに笑顔で接客しても、苦悶の表情で叫ぶ赤つむりを見た客は大抵どこかに行ってしまう。 それはパックの中の赤つむり達も同様で、同属の泣き声を聞いてはポロポロと涙を零して一緒に泣いている。 大分人が去ってしまったが、それでも数名の客が興味深そうに泣き叫ぶ赤つむりを眺めている。 「はい、丁度良い感じに焼けたよ!美味しいから食べてみて!」 「ゆっびゃびゃびゃ!あっちゅい!あっちゅい!ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 おばちゃんは半焼けの赤つむりに爪楊枝を刺して皿に盛ると、集まってきた客の一人に試食を勧める。 赤つむりはほんのり全身を赤くしながら、殻の中から沸いてでたあやしい汁の風呂に浸かっている。 その外見だけなら、人面サザエのつぼ焼きにも見えなくもないが、無駄に叫ぶのと動くのが少々鬱陶しい。 まりさつむりは、まりさ種の亜種のゆっくりとして知られるゆっくりである。 一時期は、物珍しさから何処のペットショップでも高価で取引されていた事もある人気のゆっくりだった。 だが、加工所で量産が可能になると、ブームは一気に冷めてまりさつむりは売れ残るようになった。 こうなってしまうと、ペットショップ内でも扱いが酷くなり、捕食種用のエサや虐待用の雑ゆっくりと同じコーナーに並べられるようになる。 そしてこの赤つむり達も、食用ゆっくりとしてスーパーで実演販売される事になったのだ。 「いちゃい!いっちゃい!ゆびゃぁぁぁぁぁぁ!やべちぇぇぇぇぇぇ!ひっぱらにゃいでよぉぉぉぉ!!」 客の青年が、赤つむりに刺さった爪楊枝をぐいぐいと動かして、赤つむりを殻から引っ張り出そうとしている。 だが赤つむりの中身が殻のどこかに引っかかっているらしく、なかなか赤つむりが殻から出てこない。 赤つむりは体に刺さった爪楊枝を動かされる痛みで、体をグネグネと動かし泣き叫ぶ。 「いちゃいぃぃぃぃ!まりちゃのからだがさけりゅのじぇぇぇぇぇぇぇ!ゆっびゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」 少々強引に殻から引っ張り出される赤つむり。 そのせいで体の一部が裂けてしまう。 「あら、ちょっと殻の中に残っちゃったわね。これって全部綺麗に取るの難しいのよねぇ」 おばちゃんは青年にそう呟くと、パックの中から新たに赤つむりを取り出して網の上に乗せる。 青年は赤つむりを口に運ぶと、頬の辺りを一齧りする。 「どう?美味しいでしょ?今なら5匹1パックで100円よ。塩をふって食べても美味しいわよ」 「うーん…なんかジャリっていった…おばさん、これちゃんと砂利抜きしてるの?」 笑顔で営業するおばちゃんだが、青年は苦虫を潰したような顔で齧った赤つむりを見つめる。 この赤つむりは加工所産のゆっくりで、砂利抜きなどしなくても良い物。 おそらく赤つむりの雨細工の歯を齧ってしまったのだろう。 「あらぁ?お口に合わなかったかしら?」 「あんまり美味しくないねこれ。じゃあ、またね」 青年はそう言うと、爪楊枝と一緒に食べかけの赤つむりと殻をゴミ袋に放り込む。 「ゆべっ………いちゃいぃぃ…まりちゃのぷにぷにほっぺしゃん…すてきなからしゃん…ぺーりょ…ぺーりょ…ゆえぇぇ…どぼちて……ゆっぐぢ…」 瀕死の赤つむりは、袋の中でポロポロと涙を零しながら苦しそうの顔をしかめて震えだす。 「まりちゃ…ゆっぐぢ…ゆっぐぢしちゃいのに…ゆっぐぢ…ゆっぐぢ…ぐしゅ…ゆべぇぇぇ…ぇ…」 瀕死の赤つむりは、悲痛な叫び声を上げならがゴミ袋の中で息絶えた。 その声を聞いていたパックの中の同族達は、どれもが悲しそうな、悔しそうな表情で涙を流して震えていた。 だがおばちゃんだけは相変わらずの笑顔で、赤つむりを焼き続けるのだった。 完 徒然あき 挿絵:
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これは、育児放棄? そんなもんじゃないんだぜ!! 後編その2でカットした部分です お兄さんに赤まりさたちの教育を任された、ゆっくりゆうかの視点です。 彼の虐待部屋にたどり着くまでの間に、ゲスと判断された妹まりさがどんな目にあっていたのか気になる方はどうぞ。 赤ゆ言葉が多いです。一応翻訳もつけていますが、ご注意ください。 所変わって、こちらはゆっくりゆうか率いる赤まりさたち。 赤ゆたちは解放感溢れる外の空気と土の感触が嬉しいのか、早速駆け回って遊び回っている。 しかしいつまでも自由にさせるわけにもいかない。それらを見渡すと、ゆうかは早速畑や野菜について説明を始めた。 通常、野菜は勝手に生えると信じているゆっくりたちの固定観念を覆すのは容易なものではない。 本来ならばこの赤まりさたちも、早々とゆうかの説明に異論を唱えただろう。 だが、今回はそのようなことは起きない。 赤ゆたちは元母親のゲスまりさによって、姉を半死半生にされたうえ捨てられたからだ。 母とはいえ、自分たちを売ったゲスまりさへの信頼などとうに放棄している。 しかも、先ほどまで散々とお兄さんからゲスまりさの教えについて指摘されていた。 それにより赤ゆたちは、今まで母まりさの教えてくれたこと全てにも疑いを持ち始めていたのだった。 お兄さんから知恵を授けられた同族、ゆっくりゆうかの指導。頼るものを失った赤ゆたちの縋るべきものは、最早彼女しかいない。 そうなればどんな話でも鵜呑みにするだろう。そこを利用すれば、赤まりさたちの価値観を塗り替えるのは容易いことだ。 お兄さんたちの計画など露ほども知らない姉まりさたちは、彼の考え通り素直に彼女の説明に耳を傾けていた。 対するゆうかは、真面目に聞いているとはいえ、本音を言えばしっかりと赤ゆたちに畑の仕組みを説明をしたかった。 しかしまだ幼い赤まりさ達ではそれを理解することは難しいと判断し、畑はあくまでも人間の所有物であることと、野菜は育てるものだということのみを教えるにとどめたのだった。 「ゆぅ……、まりしゃたちがまちぎゃっちぇたよ……」 「おやしゃいしゃんはかっちぇにはえにゃいんだにぇ……」(お野菜さんは勝手に生えないんだね) 「どりょぼーしゃんはゆっきゅりできにゃいよ!!」(泥棒さんはゆっくりできないよ) 「そういうこと。……いい? わかった?」 「「「「「ゆっきゅりりきゃいしちゃよ!!」」」」」」 おおまかではあるが必要最低限の説明を終えたゆうかに対し、赤まりさたちは声を揃えて返事をした。 中には理解出来たことで反省する様な個体もいる。それらはすべて、お兄さんが印をつけた赤まりさたちであった。 やはり、このゆっくりたちはただの餡子脳というわけではないらしい。 だが、どの世界にも落ちこぼれと言うものは存在した。 印をもらえなかった赤まりさたちはすぐにゆうかの話に飽きて、走り回って遊んだり昼寝を始めていた。 酷いモノは説明されたばかりだというのに、早速庭に生えていた花にかじりついている。 「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇえええええ!!」 「まりざなにじでるのおおおおおおおお!?」 驚いたのはそれを見つけた印まりさたち。 慌てて花を食べていたまりさに駆け寄っていく。名前の方で呼んだことから、問題を起こしたのは妹だろう。 ちなみにその花はたんぽぽだ。いずれ間引かなければならないモノだったので、あえてゆうかは何も言わない。 むしろ、これはちょうどいいきっかけになると判断する。 「ゆーかのおにぇーしゃんからおしえられたでしょおおおお!?」(ゆうかのお姉さんから教えられたでしょ!?」 「しっちぇりゅよ!! じぇんぶまりしゃのためにありゅんだよにぇ!!」(全部まりさのためにあるんだよね?) 「ぞんなわげないでじょ!? おはなじぎいででよおおおおお!!」 決心した直後に出鼻をくじかれた印のある姉まりさ達。そりゃ泣きたくもなるだろう。 姉のまりさと違い、問題のまりさには全く話が通じていない。やはりゲスの餡子を色濃く継いでしまっていたようだ。 先ほどのお兄さんの判断とこの状況を見て、ゆうかは冷静に考える。 「きょきょをまりしゃのゆっきゅりぷれいしゅにすりゅよ!! みんにゃでていっちぇね!!」(まりさのゆっくりプレイスにするよ。みんな出ていってね) 「「「どおじでぞんなごどいうのおおおおお!?」」」 「おいしいおはにゃしゃんも、おやしゃいしゃんも、みんにゃまりしゃのちゃめにあるんだよ!?」(お花さんもお野菜さんも、みんなまりさのためにあるんだよ) 「「「ぢがうでじょおおおおおおおお!?」」」 「うるちゃいよ!! おねーしゃんたちがまりしゃのちゃめにがんばっちぇね!! できにゃいにゃらちね!!」(まりさのために頑張ってね、できないなら死ね) ゆうかの説明を丸っきり無視する形で、好き勝手に喋る妹まりさ。 どうにかして説得しようと試みる印付きまりさたちだが、問題の赤まりさはもう会話もしたくないのか、別の花を探し始める。 「やっぱり、げすのこね……」 ぼそりと呟いたゆうかの声が、その場の赤まりさ全員の耳に届いた。 「ぜんぜんはなしきいてないわね。ゲスだからかしら。そうね、ゲスじゃむりよね。だってゲスだもの」 問題のまりさへ向けていた視線が全てゆうかに注がれる。それを彼女は見下すような表情で受け止めていた。 ゲス発言していたまりさも、驚いた表情で振り返っていた。そして、頬を膨らませて怒りをあらわにする。 そんなまりさを、ゆうかは何も言わずただにやにやと見下ろすだけだ。 「ぷくー!! まりしゃはげすじゃにゃいよ! みんにゃがやきゅたたじゅにゃんだよ!!」(みんなが役立たずなんだよ) 「「「どぼじでぞんなごどいうのおおおお!!!」」」 「ゆぅ……、まりしゃ、そんなこといったらだめだよ……」 そう言って近づいてきたのは、一体の印付きまりさ。足を引きずっていることから長女だろう。 ほぼ這う様にして移動するため、蝸牛と同じような速度である。 姉にしてみれば、妹のことを思っての注意であるが、それを問題のまりさは面白くなかったようだ。 姉まりさを正面から睨みつけた次の瞬間、失われた目に向けて全力の体当たりをお見舞いする。 姉とはいえ、互いにほぼ同時に生まれた関係。二匹のサイズに違いはほとんど見られない。 小さいながらも妹の体当たりを受けた姉まりさは、歩く速度の倍以上でころころとゆうかの方へ戻ってきた。 「ゆぎゅっ……!?」 「「「おねえじゃああああああああん!?」」」 「げらげらげら! しょんにゃゆっきゅりできにゃいきゃらだのおにぇーしゃんにゃんてまりしゃはいりゃないよ!!」(そんなゆっくりできない身体のお姉さんなんてまりさはいらないよ) 「「「「どぼじでええええ!?」」」」 あまりにも身勝手な妹の言葉に、ただ涙目で声をあげる姉まりさたち。 しかもその自由(身勝手)な姿に羨望を抱いた別の妹たちが、問題のまりさの方に感化されてしまった。 残りの3体も、揃って自分たちを守ろうとした姉に向けて罵詈雑言を放つ。 「ゆっきゅりしにぇ! ゆっきゅりしにぇ!!」 「ゆ! しょうだにぇ! ゆっきゅりできにゃいおねーしゃんにゃんていらないにぇ!」 「まりしゃもおはなしゃんむしゃむしゃしゅりゅよ! むーちゃ、むーちゃ!!」 「「「「ゆああああああああああん!!!!」」」」 妹たちの傍若無人にショックを隠せない姉たちは、ただ泣くだけ。 その様子を、ゆうかは冷たい眼差しで見つめていた。そして落ち着いた頭で、冷徹な判断を下す。 お兄さんは印のない赤まりさ達のゲスさを抑えられればと考えていたようだが、これらから推測するに矯正は無理だろう。 残念ながら、この妹たちにはゲス度しか無い。 教育したくとも、そもそも知性と理性が欠けたゆっくりなのだ。ゲス-ゲス=ただの餌用饅頭にしかすぎない。 ならばせめて、出来のいい姉たちへの反面教師として役立てることにしよう。 矯正が無理だと判断した場合の対処法として、ゆうかはお兄さんから伝えられた内容をそのまま口に出した。 「『ははおやそっくりね。ゲスばかりでゆっくりできないわ』」 「「「「「ゆっ!?」」」」」 「『ははおやとおなじゲスまりさとは、とてもゆっくりできないのよ』」 「ま、まりしゃたちはあんにゃにょとちぎゃうよ!?」 「『あなたたちはやっぱりいらないわ』」 「ま…まっちぇ、おにぇーしゃん、すちぇないで……!」 「げすまりさはきらいなの、よらないで」 お兄さんから伝えられた言葉を復唱するゆうか。 台所での出来事を思い出して、赤まりさ達は全身を硬直させる。 そんな中で真っ先に反応したのは、妹に体当たりされた姉まりさだった。 それをゆうかは素の感情で拒絶する。元々彼女もゲスは嫌いなのだ。 姉まりさに非はなくとも、まりさ種自体を嫌っているので躊躇しない。 「お、おねーしゃん、まっちぇね。まりしゃとしゅりしゅりしちぇね?」(まりさとすりすりしてね) 「げすまりさはきたないの、さわらないで」 次に理解したのも、別の印付きまりさだった。 妹まりさのせいで、ゆうかが怒ったと思ったらしい。 どうにか機嫌を直してもらうため、すりすりして親愛の情を伝えようと近づくが、それすら拒絶されてしまう。 もう少しで肌が触れ合うというところで、ゆうかはそれを後ろに跳ねて避ける。 体当たりをしないのは、お前たちに触りたくないからだというのをアピールするかのように。 そもそもゆうか種はドSではあるが、無闇に他のゆっくりを潰すような真似はしない。 捕食種なりの強さ故に、うっかり攻撃しようものなられいむ種やまりさ種ではすぐに潰してしまうことがあるからだ。 それではすぐ終わってしまうため楽しめない。 だからこそ彼女たちは、暴力を振うよりも苦しむゆっくりを見ることに楽しみを見出す傾向が強い。 このゆうかも同じように、そしてお兄さんのように言葉でゆっくりを惑わすタイプだった。 また捕食種特有の身体能力は、狩りの得意なまりさ種よりも高い。体力知力、どちらにおいても普通のゆっくりでは敵わないのだ。 幼い赤まりさがかなうなど、到底無理な話である。 それでも諦めきれないのか、印付きのまりさたちはゆうかを追いかけ続けた。 最初はただ見ているだけだったゲス赤まりさたちも、ただ事ではないと感じ、輪の中に乱入してきた。 前後左右。あらゆる方向から赤まりさ達はゆうかへ飛びつこうと奮闘する。だがゆうかはそれを避けることで全て拒絶した。 「ゆええええん!! どおぢでしゅりしゅりしちぇくりぇないの!?」 最初に疲れて泣き出したのは、問題を起こしたまりさだった。 つられて全ての赤まりさたちも泣き始める。 まともに動けない長女まりさは、姉として耐えているようだが、その目にはたっぷりの涙。 そろそろ潮時だろう。ゆうかはお兄さんからトドメとして用意された言葉を発する。 「『ゲスなゆっくりがいるからよ。いなければよかったのにね』」 その言葉に、全ての赤まりさの視線が一体の妹に集中する。 言わずもがな、対象は最初に花を食べた妹まりさだ。 「ゆぁ……ま、まりしゃはちがうよ!? そにょまりしゃだよ!?」 「ち、ちぎゃうよ!? まりしゃはちゃべちぇないよ!?」 「うりゅしゃいよ!! まりしゃはいもうちょにゃんだよ!? いちびゃんきゃわいいんだよ!!」 早速他の姉妹に罪をなすりつける妹まりさ。慌てたのは、無実の赤まりさである。 すぐさま否定するが、それを妹まりさは怒鳴りつけて黙らせた。 それらをゆうかは無視して話を続ける。 「いっぴきゲスがいると、みんなおなじゲスにみえるのよ」 「ち、ちぎゃうよ……まりしゃは……」 「だって、おなじははおやでしょ?」 「あ、あんにゃのおやじゃ……」 「じゃあ、あなたたちのおかあさんはだれ?」 「ゆ……ゆぁ…」 「わたしはゲスがきらいなの」 「……ま、まりしゃたちも……?」 「だいきらいよ、ゲスまりさ」 「「「「「「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!?」」」」」」 お兄さんが付けた心の傷に、今度はゆうかが言葉の爪を立てる。 せっかく助けてもらったのに……。姉まりさをはじめ、赤まりさたちはショックを隠せない。 それと同時に、赤まりさたちの心に燻り始めるとある感情。 最初に泣き止んだのは、長女まりさだった。ゆうかの一言に、思うことがあったのだろう。 いや、そもそも反応しやすい言葉を選んだのはお兄さんだ。正確には釣れたといったほうが正しい。 「おねー……しゃん?」 「……なに?」 「まりしゃたちがげしゅじゃなきゃったりゃ、きりゃいになにゃない?」(まりさたちがゲスじゃなかったら嫌いにならない?) 「………………そうね、考えてあげる」 「わかっちゃよ! まっちぇちぇね!!」 ゆうかは決して安易な肯定をしない。あくまでも可能性の一つとして示唆しておく。 それでも長女まりさはゆうかの言葉に一筋の光明を見出したようだ。 動かない片足を引きずって、最も泣き喚いている問題の妹へと再び近づいていく。 欠伸の出るほどに遅い移動だが、確実に距離を詰めていく。 今度は心配や思いやりの感情からではない。その残された片目に宿る物は、濁った憎悪。 他の赤まりさたちも、やがて一匹二匹と泣き声が収まるに連れて妹まりさへ近づいていく。 「ゆえええええええん!! ゆあああああああん!! みんにゃまりしゃのいうきょちょきいちぇよおおおお!!」 「うるしゃいよ!!」 「ゆびぇっ!?」 妹まりさの泣き声を遮ったのは、別の印付きの赤まりさだった。 長女まりさがされた時のように顔に体当たりをして、妹を弾き飛ばす。 「きょのげしゅ!!」(このゲス) 「おみゃえにょしぇいで!!」(おまえのせいで!!) 「ゆべっ!! ゆびぇ!?」 転がった先にも他の姉妹が待ち構えており、各々罵りながら問題の妹へ暴力を振るう。 「しにぇ!! しにぇ!!」 「おみゃえにゃんかいもうちょじゃにゃいよ!!」(お前なんか妹じゃないよ!!) 「ゆげぇ…、ゆ……げぇれ…」 四方八方あらゆる角度からの体当たりを受け、あっという間に弱っていく妹まりさ。 その表情は、どうして自分がこんな目にあうのか理解できないようだった。 やがて、その輪に追いついた長女まりさが妹まりさの傍へ寄る。 「お、おねーちゃ……たしゅけ……」 「げしゅはちんでね」(ゲスは死んでね) 「みゃりちゃのおびょうじぎゃああああ!?」(まりさのお帽子があああ!?) 完全な拒絶。動かない身体を引きずりながらも、長女まりさは憎き妹の帽子を噛みちぎった。 自分が見捨てた姉に、今度は自分が見捨てられる形となった妹まりさ。 姉以上に動けなくなった体を痙攣させて、帽子の破片へと近づいていくが、それを他の姉たちが妨害する。 「いいきみだにぇ!! ばきゃはちね!!」(いい気味だね) 「おみゃえにゃんきゃしんじゃえ!!」 「ぼうしぎゃにゃいきゃら、ゆっきゅりじゃにゃいにぇ!!」(帽子がないからゆっくりじゃないね) 「おお、みじめみじめ」 「ばーきゃばーきゃ!!」 「ゆっきゅりできにゃいげしゅはちね!!」(ゆっくりできないゲスは死ね) 「まりしゃのおぼうじがえじぇえええええ!!」 ひたすら続く姉たちの体当たりの中、破れた帽子をどうにかかき集めようとする妹まりさ。 だがすでに帽子を成していた素材はコマ切れとなり、土の色と混ざり合って探すことは不可能になっていた。 そして目に見えて弱っていく妹まりさへの暴力は、さらに加速する。 「おみゃえのぼうちにゃんきゃ、もうにゃいよ!!」(お前の帽子なんかもう無いよ) 「ゆ……ゆげぇ…、まりしゃのぼーちしゃ……」 「ゆっ!! あんきょしゃんはいちゃよ、きちゃないにぇ、しにぇ!!」(餡子さん吐いたよ、汚いね) 「ゆひゅ……ひゅ…ま、まりしゃきちゃなく……」 「きちゃにゃいよ!! おみゃにゃんきゃだいきりゃいだ!!」(汚いよ、お前なんか大嫌いだ!!) 賢い個体ではあるが、やはりゲスの餡子だけある。 長女まりさをはじめ、弱っていく妹に対し、最早姉妹であった時の感情は無くなっているようだ。 むしろ元凶への制裁という正当性が集団心理で生まれているのか、弱っていく饅頭を見て笑みを浮かべている個体さえいる。 お兄さんの言った通りになった。その様子を傍観しているゆうかは、内心驚きを隠せないでいた。 彼がゆうかに伝えたのは、ゲスと不必要を強調して印付きの赤まりさを貶せというものだった。 お兄さんは台所で赤まりさ達の親に見捨てられたというトラウマを植え付け、また軽蔑すべき親と同列に扱うことで過度なジレンマを与えることに成功した。 すると、「あんなのと自分は同じ」というそれは、赤まりさたちに強く根付くこととなり、ゲスと呼ばれることに強い抵抗感を見せるようになった。 これにより、ゲスを繰り返し否定することで赤まりさ達にはゲスという存在を憎むように仕向けることができるのである。 自分たちはあの母とは違う。赤まりさ達は母を否定するように行動するだろう。 だが、お兄さんやゆうかは赤まりさ達をゲスとしてしか扱わない。 「自分は違う。けれど、ゲスとして見られる」 何度否定しても、お兄さんたちは全く相手にしてくれない。 ならばどうすればいいか。餡子脳は幼いながらも考えるだろう。 そんな中、特に長女まりさの視界に映ったのは、問題の妹まりさであった。 印を付けられなかった妹まりさは、見事ゲスの素質に恵まれていた。 「まりさ種はゲスでしかない」 繰り返し教えられたことで、ただでさえジレンマを抱えた赤まりさ達は餡子脳を存分に刺激されたことだろう。 同時に印のある赤まりさ達にとって、妹まりさは目の上のたんこぶになったに違いない。 注意しても言うことを聞かないならば、あとは力づくである。 本来ならば暴力に訴えることは無かったのかもしれないが、そもそも親がゲスなのだから仕方ない。 まりさ種特有の賢さと、粗暴さを含む深層のゲスさが相まってしまったが故に、考えが極論に至ってしまったのだろう。 最初は注意していた長女まりさも姉妹の情よりゲスへの憎悪が優ったようで、帽子を破り捨てるなど徹底した拒絶を示した。 「こいつみたいなゲスがいなければ、お兄さんもお姉さんも、自分たちをゲス呼ばわりしなくなる」 全員が迷いなく妹まりさへ襲いかかったところを見る限り、その考えは一緒だったのだろう。 全ては、お兄さんの計画通りに誘導された結果であった。 「ゆげぇ……、やべじぇね……、がわいいまりじゃが……ゆごえっ!?」 「いいきゃげんしゃべりゅにゃ!!」 「うるしゃい!!」 「きちゃにゃい!!」 「ぶしゃいきゅ!!」 「げしゅが!!」 小さな身に憎しみを込めて、姉まりさ達はお仕置きを続けている。 だがそれも、すでに制裁の域を超えて遊びと変化しているようだった。 「ゆぴゅっ! ……ゆひゅ……ぴゅっ!? ぴゅ……ぇぷっ!?」 「げらげらげら!! きょのげしゅ、あんきょはいちぇるよ!!」(このゲス、餡子吐いてるよ) 「きちゃないにぇ!! きちゃないにぇ!!」 妹のまりさももう限界だろう。身体は殆ど黒ずみ、時折餡子を噴き出しては痙攣するだけである。 もちもちだった饅頭の肌は、ぶよぶよに潰れている。餡子が汚らしく口元にこびり付き、円らな瞳(爆笑)は半分ほど押し出されていた。 それでもまだ「遊び」足りないのか、姉まりさたちは妹から噴き出した餡子を踏みつぶし、土を口に含んでは潰れかけた体へとぶつける。 「ゆびゅ…だじゅぎぇ、じに……だ、ぎゅ…にゃ……」 「にゃにいっちぇるきゃわきゃんにゃいにぇ!!」 「しょうだにぇ! だきゃらもっちょしぇいしゃいしゅりょ!!」(だからもっと制裁するよ) 「やべじぇ……おにぇ…じゃ…まりじゃ………ゆげぇっ」 「うるしゃいよ!!」 「おみゃえはしゃべりゅな!!」 さすがのゆうかも顔をしかめるしかない。制裁の意味がわかって言っているのか。 これではどちらがゲスかわかりやしない……。 とにもかくにもお兄さんに言われた通り、ゲスと判断されたまりさには別の用事があるらしいのでそろそろ止めるべきだろう。 ゆうかは近くにあった植物の茎を咥えると、それを振っていまだ妹まりさを囲んでいた姉たちを全て吹っ飛ばす。 ゆぎゃ!? と姉まりさ達は悲鳴を上げるが、手加減はしっかりしているのでダメージはないはずだ。 ゆうかは茎を離すと、何事かと自分を見上げる赤まりさ達を睨みつけた。 その捕食種特有の眼差しに、小さな饅頭達は言葉を失う。 「これじゃおべんきょうなんてむりね、おにいさんのとこにもどるよ」 「ゆっきゅりりきゃいしちゃよ!!」 そう答えたのは、印の付いていない赤まりさ。 「そうね、ちゃんとりかいできるゆっくりはゲスじゃないわ」 ゆうかは頷きながら近くに生えていた葉っぱを咥えてくると、それを地面に敷いて妹まりさを乗せるように指示する。 姉まりさ達が言われた通りに行動したのを確認すると、ゆうかは自分についてくるよう言って、お兄さんの家へと戻り始める。 「おねーじゃ……だじゅげ…」 その間、餡子を吐きながら助けを求める赤まりさを彼女は一度も振り返ることはなかった。 たまにゆうかの目を盗んで、姉たちが唾を吐きかけてくるのを、妹まりさは涙を流して受け続けていた。
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きめぇ丸?いいえしゃめい丸です 15KB 虐待-普通 愛で ギャグ 小ネタ 理不尽 差別・格差 変態 駆除 飼いゆ 野良ゆ 希少種 都会 現代 独自設定 タイトル道理にゆっくりしゃめい丸がでます ・この話には愛でられるゆっくりと悲惨な目にあうゆっくりが出てきます。愛でが嫌いな方は読まないほうがいいかも ・賢い胴付きゆっくりがでます。漢字を使って喋るので違和感を感じる方はお控えください ・これを書いたのはHENTAIあきだよ!HENTAIが嫌いな人は読まないでね! ・作者に都合の良い独自設定があります ・それでもいいというひとはゆっくりよんでね!!! 暗い路地裏にゆっくりの家族がいた。狩りの上手い父まりさにお歌の上手な母れいむ、そしてやんちゃな子まりさだ。 人間にも迷惑をかけずこの路地裏でひっそりと、しかし幸せに暮らしていた。 これからもこの生活は続くと家族の誰もが思っていたが、所詮ゆっくりでありその幸せはあっけなく終わる。 同じ路地裏に住んでいたありすが飼いゆっくりをレイプしたのだ。そのため人間はこの路地裏に住むゆっくりの駆除を決める。 結果幸せに暮らしていたこの家族も殺された。家族を守ろうとしたまりさは人間に潰されて死んだ。 子供を守ろうと子まりさを口に隠したれいむは蹴られたが、子まりさと共にかろうじて生きている。 「おちびちゃん・・・だいじょうぶ?」 「まりさはだいじょうぶだよ!おかあさんゆっくりなおってね!」 そう言って子まりさはれいむをぺーろぺーろして傷を治そうとする。もちろんそんなことで治るはずがない。 「れいむはもうだめだよ・・・これからはおちびちゃんだけでいきてね・・・」 「どぼぢでぞんなごどいうのおおおお!まりさはまだおかあさんといっしょにいたいよおおお!」 泣きながら母れいむに体をすーりすーりする子まりさ。そこにカシャッっという乾いた音と光が響いた。 「あやややや、これは良いシーンですね。ずばり母と子どもの悲しき別れですね。」 声をする方に振り替える子まりさ。そこには胴付きのきめぇ丸がいた。 「ゆわああああああああ!きめぇ丸だああああああああ!」 驚いて声をあげる子まりさ。れみりゃ、ふらんと同じ餡子に染みついているゆっくり出来ない記憶。 そのゆっくり出来ない動きはある意味捕食者以上の恐怖だ。 「失礼なこと言わないでください!きめぇ丸じゃなくて清く正しいしゃめい丸です!」 「わふぅ!わふわふ!」 抗議の声をあげるのはしゃめい丸と足もとにいるゆっくりもみじだ。紅い頭巾に丸くて白いぼんぼん。 背中からはカラスのような黒い羽が生えているが、その顔にはあのどこか小馬鹿にする笑みは浮かんでいない。 「きめぇ丸じゃないの?それならおかあさんをたすけてあげてね!」 「どれどれ、あややこれはひどいですね~。」 蹴られて顔が陥没しているれいむを珍しそうに見ながら首から下げるデジカメで写真を撮る。 その顔はどこか楽しそうである。 「おねがいします!おかあさんをたすけてください!」 「いいですよ、でも一つ条件があります。」 そういうとしゃめい丸は肩から提げているショルダーバッグからオレンジジュースを取り出す。 そうして少しだけオレンジジュースをれいむに垂らす。 「なんだかすこしだけいたくなくなったよ。」 「おかあさん!だいじょうぶなの!」 「どうです?私の取材に協力してくれたらこのオレンジジュースはあなたにあげますよ?」 そういってしゃめい丸は子まりさにこの辺で野良ゆっくりが多くいる場所や餌場を案内するように頼む。 子まりさはこの提案を断れるはずがなく、しゃめい丸の取材に協力することにした。 れいむはまだ動けるほどは回復しておらず、とりあえずここで隠れて待つことになった。 取材の始めはまずこの辺のゆっくり達が狩りと称するごみあさりをするゴミ捨て場だ。 ここには飲食店が多く、あまりゆっくり対策もしておらずゆっくりにとっては貴重な餌場である。 「ここがまりさたちのかりばだよ!ここにはおいしいものがたくさんあってゆっくりプレイスなんだよ!」 「なるほど。確かに野良ゆっくり避けのネットもありませんね。これは問題ですね~。」 難しい顔をしながらしゃめい丸は愛用のデジカメで写真を撮る。横ではもみじが退屈そうに欠伸をしている。 「いまならにんげんさんはいないわ!ゆっくりいそいでごはんさんをあつめるのよ!」 「「「わかったよぱちゅりー!」」」 ちょうどその時、ぱちゅりーとその他多くのゆっくりが食糧集めのためにゴミ捨て場にやってきた。 ぱちゅりーの指示のもとにゴミ袋を破り中身をかき出し、ごみ箱を倒しその中身を漁っていく。 「またゆっくりか!?いい加減ゴミを散らかすのは止めやがれ!」 ゴミ箱を倒す音に気づいたのか、店から主人と思われる男が出てくる。 人間の出現に気づいたのかぱちゅりーは慌てて他のゆっくりに指示を出す。 「むきゅ!にんげんさんよ!みんないそいでにげるわよ!」 「逃がすかこの野郎!ゆっくり苦しんで死ね!」 そう言うと男は手に持ったスプレーを逃げようとするゆっくりに振りかける。 このスプレーは加工所特製のゆっくり駆除用のものだ。別に殺すわけでないが、スプレーに含まれる辛み成分により ゆっくり達を痛みで足止めして確実に殺すための物である。 「まりさのじまんのあんよがいたいいいいいいいいい!」 「からだがちくちくするよおおおおおお!だれかかわいいれいむをたすけてねえええええ!」 「めがみえないよおおお!らんしゃまああああああ!」 「ありすのとかいはなかおがああああああああ!」 体を襲う激痛によって逃げることが出来ずに悶える野良ゆっくり達。 一匹ずつ袋に入れ確実に潰していく男は、元凶であるぱちゅりーを掴みあげる。 「にんげんさん!ぱちゅはかいゆっくりなのよ!だからころしたらおにいさんがだまっていないわ!」 「こんな薄汚れた飼いゆっくりがどこにいる!どうせ何かして捨てられたんだろう!」 確かにこのぱちゅりーは飼いゆっくりであった。しかし飼っていたお兄さんの大事な書類をよだれで汚してしまい、 怒り心頭なお兄さんによって窓から放り捨てられてしまったのだ。 何とか生き残ったものの、こうして野良ゆっくりの参謀として生きてきたのだ。 「ぱちゅはすてられてなんてないわ!ただちょっとおこられておうちにかえれないだけよ!」 「そういうのは捨てられたって言うんだよ!ほらさっさと潰れろ!」 そうして同じようにぱちゅりーを袋に入れて足で念入りに潰す。ゴミ漁りをしていたゆっくりを片付けると、 男は一部始終を写真に撮っているしゃめい丸達に気づく。 「なんだお前達もこいつらの仲間だったのか?そうなら一緒に潰すぞ。」 「違いますよ、私たちは今取材中なんです。このまりさは案内役でして、証拠にバッジもありますよ。」 そういって頭巾に着いている金バッジを見せつけるしゃめい丸。 それを見て男は野良ゆっくりに向けていた険しい顔から、温厚で優しそうな顔になる。 「なんだ金バッジのゆっくりだったのか。ああいう野良は嫌いだが、頭の良いゆっくりは大好きだよ。」 「褒めてくれてありがとうございます。ところでゆっくり避けのネットを張った方がいいと思いますが?」 しゃめい丸に言われて男は照れたように頭を掻く。 「そうなんだがつい面倒で後回しにしてしまうんだよ。忠告どうりこんどはちゃんとネットを張るかな。」 照れ隠しなのかしゃめい丸ともみじにクッキーを渡す男。 「いいんですか、クッキーなんて貰って?」 「いいよいいよ、物臭な俺に注意してくれたお礼さ。そっちの犬みたいなゆっくりと食べてくれ。」 「わふわふ!」 美味しそうに貰ったクッキーを食べる二匹。その様子を羨ましそうにみるまりさ。 「まりさにもあまあまちょうだいね!」 「え?何でですか。これはあのおじさんが私たちにくれたんですよ?それにあなたにはちゃんと 報酬をあげますから我慢してくださいね。」 「ゆっくりりかいしたよ・・・」 悔しそうに声をだすまりさ。その顔にははっきりと無念さが出ている。 その顔に気付いているのかいないのか、しゃめい丸は次の場所に案内するように言う。 「ここはみんなであそぶばしょだよ!おともだちのありすもここにすんでるよ!」 ここは公園であり、町に住むゆっくり達にとっては優良物件でもある立地だ。 ただ他と比べれば人間との接触や駆除の具合も多いので、住むのは便利だが命の保証はない。 そのことに気付いているゆっくりは大抵どこかに引っ越すが、ほとんどのゆっくりはここは離れない。 「もみじどうですか?どこかにゆっくりはいますか。」 「わふぅぅぅ、わふ!わふぅ!」 鼻(?)をくんくんさせて匂いを嗅ぐもみじは、匂いを感じたのか走り出す。 慌てて追いかけるしゃめい丸とまりさ。もみじがいたのは段ボールで作った一般的なゆっくりの家だ。 「ゆわああああああ!ありすうううううう!」 「あやややや、これはまたひどいですね~。」 段ボールにあったのは黒ずんで死んでいる、一匹のれいむと子ありすだった。 このれいむはレイパーによって無理やりすっきりーさせられて生まれたありすを、シングルマザーとして立派に育てていた。 ありすはそんな母を自慢していつか立派な都会派になるとまりさに言っていた。 「わふううう!わふ!わふ!」 「忘れてましたね、もみじ。よくやりましたよ。いーこいーこ。」 褒めてくれといわんばかりに尻尾を振ってアピールするもみじを、しゃめい丸は頭を撫でる。 そうしながらも、片手はしっかりと写真を撮っている。 「だれがこんなことをしたの!まりさがはんにんをせいっさいするよ!」 「勇ましいですけど、これきっと人間さんがやったことですよ?あんよが焼かれてますし。」 そう言って死んだれいむとありすを引っくり返すしゃめい丸。そのあんよは真っ黒に焦げている。 直接的な死因はれいぱーによるすっきりー死だが、実際にこれをしたのはおそらく虐待お兄さんであろう。 良く見れば所々に殴られたような跡もあり、れいむのお飾りには挟みによる切れ込みもあった。 「どぼぢでにんげんざんはごんなごどするのおおおおおお!?」 「私に言われても困りますよ。虐待お兄さんでしょうから、きっと楽しいからでしょう。」 泣きわめくまりさにやれやれと言わんばかりに頭を激しくシェイクするしゃめい丸。ここら辺にはやはり共通するのか。 「それよりまりささん、もっとありすに近づいて泣いてください。そうすればもっと良い画になるので。」 「できるわけないでしょおおおおおお!」 どこかの報道記者の様にまりさに無茶を言う。死んでゆっくりできない匂いがするありすに近寄りたくなく拒否するまりさ。 その拒否に対して冷たい目でまりさを見るしゃめい丸。 「いいですかーまりささん。これも取材協力の一つなんですよ?協力してくれないとお母さんは治せませんよ。」 そう言われると断ることが出来ないまりさ。泣く泣く死んだありすに近づき泣き続ける。 「いいですよーまりささん!もっとこう悲愴な感じですりすりしてくれるといいんですが。」 さすがにそれは勘弁してくれとまりさが頼んだことと、満足したこともありこれ以上の写真は撮らないことにした。 満足していると、れいむの頭から生えていた赤ゆが一匹だけ無事だったのか生まれおちた。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!」 お決まりの挨拶をする赤れいむ。しかしその挨拶に答える者はいなかった。 「もみじ、今日のご褒美ですよ。その赤ゆは食べちゃってもいいです。」 「わふぅ!」 嬉しそうに一鳴きすると、もみじは一口で赤れいむを食べてしまった。 「あかちゃんはたべちゃだめでしょおおおおおおおお!」 「といってもこの赤ゆは親もいませんし、遅かれ早かれ死んじゃいます。だったら食べられたほうが幸せですよ。」 赤れいむを食べたもみじに抗議するまりさに、しゃめい丸は冷静に反論する。 ある意味饅頭として食べられたほうが、この赤れいむも幸せなのかもしれない。 納得はいかないが、確かにそうかもと思うまりさはひとまず黙る。 お友達のありすの死をみるという最悪な形だったが、まりさの取材協力はなんとか終わった。 こうしてまた路地裏に戻ってきたまりさとしゃめい丸にもみじ。 「御苦労さまでした。これは報酬のオレンジジュースですよ。」 「ゆわーい!これでおかあさんはたすかるよ!」 約束道理にオレンジジュースを貰い喜ぶまりさ。さっそく母親を呼ぼうと路地裏で声を響かせる。 「おかあさん!ゆっくりしないででてきてね!まりさがあまあまをもってきたよ!」 だがその声に返事を返す声は聞こえてこなかった。おかしいなと思いまりさがもう一度声をあげようとすると、 もみじが何かに反応したのか、まりさのお家だった段ボールに近づく。 「わふぅぅぅぅぅ!わふわふ!」 「あや~またですか。今日は随分と死体と出会いますね。」 何だか嫌な予感がしてまりさは自分のお家を覗いてみる。そこには体を食いちぎられて絶命した母れいむがいた。 おそらく中身が出ていたこともあり、匂いに連れられて犬か猫でも寄ってきたのだろう。 「おかあさああああああああああん!なんでええええええ!?せっかくあまあまさんがあるのにいいいいい!」 せっかく大変な思いをしてまであまあまを手に入れたというのに、肝心の母親がこうではさすがに オレンジジュースでも回復は無理だろう。そこまでれいむの姿は酷かった。 「おねがいじまず!はやくおかあさんにあまあまさんをがげでくだざい!」 「無理だと思いますが、まあ一応かけますよ。」 諦めきれずにオレンジジュースをかけるように頼むまりさ。言われてオレンジジュースをかけるが、その体はぴくりとも動かない。 体が半分無く、眼球も飛び出しているようで生き返るような生命力はゆっくりにはない。 「取材も終わりましたし、そろそろお兄さんのお家に戻りましょうかもみじ。」 「わふ!」 帰ろうとするしゃめい丸ともみじにまりさは必死に助けを求める。 「まってええええ!まりさをひとりにしないでえええええ!ひとりじゃいきていけないよおおおおおお!」 「やれやれそんなことですか。もう貴方と私は何の関係もありませんよ。」 冷たくしゃめい丸はしっかりとまりさに向かって言い放つ。 そしてもみじを手に抱えると、その翼で飛んで行ってしまう。後にはまりさ一匹が路地裏に取り残された。 「何か声がすると思ったら、まだゆっくりがいたのか。本当に野良はしぶといな。」 まりさを発見したのは加工所の人間だった。恐怖に震えて動けないまりさが最後に見たのは自分を潰す大きな足であった。 加工所の人間は潰したまりさをゴミ袋に入れると、段ボールにも死体があることに気づき一緒に中に入れる。 「お兄さんただいま戻りました!たくさんスクープさんが撮れましたよ!」 「がんばったみたいだな。もみじもお手伝いしてえらいぞ。」 飼い主であるお兄さんに撫でられ二匹は幸せそうに顔を緩める。 しばらくそのままゆっくりしてから、しゃめい丸はお兄さんに向けて元気よく言う。 「お兄さんありがとうございます!さっそくですが早く新聞を作りましょう!」 「そうだな。それじゃあさっそく始めるか。」 新聞とは同じきめぇ丸やしゃめい丸達を飼っている飼い主が集まる場で見せ合う、飼い主との共同作業の作品だ。 もちろん本格的な新聞などでなく、写真の横にその時の様子などを書いた学級新聞のようなものである。 発表された作品は、それぞれの飼い主たちの投票でその時の最優秀賞が決まる。 「こんどこそ私が一番になりますよ!きめら丸さんなんかには絶対負けません!」 「そうだな、こんどこそ一番になろうな。」 前回の最優秀賞はきめら丸の宇宙から見た地球の新聞だ。そのコメントにきめら丸は 「こんな綺麗な所に私たちは住んでいるのですね、おおかんどうかんどう」 まあそのきめら丸は飼い主ともども黒服のエージェントに連れて行かれ行方不明なのだが。 おそらく何所かで仲良く暮らしているだろう。 「今回のテーマは野良の厳しさとその被害です!社会派なテーマですから注目もあるはずです。」 そう言って今日撮ってきた子まりさの姿や、ゴミ漁りをするぱちゅりー達の写真を確認するしゃめい丸。 お兄さんが写真をプリントアウトし、紙に貼り付け一生懸命に横にコメントを書いていく。 「じゃあ新聞も出来たし、いつもの撮影会を始めよう。」 「あややや、やっぱり今日もするんですね。正直ちょっと恥ずかしいのですが。」 お兄さんの用意した撮影会用の服に着替える。今日の服装は体操着にブルマだ。 もちろん頭には紅白帽とお兄さんに抜かりはない。 「いいぞしゃめい丸!もっとこう楽しそうな感じでとび跳ねるんだ!」 注文を受けて飛び跳ねるが、その顔は少し恥ずかしそうだ。お尻にブルマが食い込んでつい気になるのだ。 この写真も同じ飼い主同士でお披露目し、誰が可愛いかを決めるもう一つの発表会では常にこのしゃめい丸が一位だ。 そんなことがあるとは知らずに、しゃめい丸はこの先もお兄さんの被写体となる。 おまけ きめぇ丸への進化? 「さぁ今夜も愛のある営みを始めようかしゃめい丸!」 「おおひわいひわい。まったくお兄さんは絶倫ですね。」 「誰だお前!?」 「おおひどいひどい。いつもあんなに愛してくれたというのにそんなことを言うのですか?」 「俺が飼っているのはしゃめい丸だぞ!なんだそれがきめぇ丸になってるんだよ!」 「私に言われても困ります。気づいたらこうなっていたんですよ。」 「そんな・・・。あの写真でときめいて必死で買った俺のしゃめい丸が・・・」 「顔が変わっただけでそんなに落ち込まないでください。いつものようにしこっていいのよ?」 「誰がしこるか!?」 しかし顔が変わった以外にも何故か体もグラマーになっているきめぇ丸に、お兄さんのオンバシラもつい反応してしまう。 顔が変わっても俺のしゃめい丸だということにして、その日お兄さんときめぇ丸は情熱的な夜を過ごす。 しかしこの変化を不思議に思い、お兄さんは同じきめぇ丸・しゃめい丸愛好会に聞いてみると驚きの事実が分かる。 どうやらこの会の半数のきめぇ丸は元々しゃめい丸であったが、お兄さんと同じように急にきめぇ丸になっていたのだ。 過剰な愛は毒なのか、ピュアな飼い主だけにしゃめい丸は居続けるのであった。 後書き 東方新作が出るようなので記念にしゃめい丸で書いてみました。 ちなみにおまけのきめぇ丸はSS中のしゃめい丸じゃないから安心してね! 某王様のきめぇ丸を見るとついむらむらしてしまうHENTAIあきでした。 以前書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 993 初めてのおつかい ふたば系ゆっくりいじめ 1003 寂れた神社で ふたば系ゆっくりいじめ 1014 ゆーパチ「ヒャッハー!虐待だぁ!」 ふたば系ゆっくりいじめ 1024 めーりんの憂鬱 ふたば系ゆっくりいじめ 1036 別れと出会い ふたば系ゆっくりいじめ 1043 夜の怪奇現象 ふたば系ゆっくりいじめ 1058 S計画 作られたゆっくりたち ふたば系ゆっくりいじめ 1072 胴付きへの進化 ぱちゅりーの場合 ふたば系ゆっくりいじめ 1080 違うありす ふたば系ゆっくりいじめ 1087 まりさ家出する ふたば系ゆっくりいじめ 1099 てんこを良い子にする方法 HENTAIあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る あややややややややぁ -- 2021-05-07 18 49 59 きめら丸は宇宙空間で何を撮影してしまったんだ!? -- 2018-03-27 19 13 23 しゃめい丸カワイイ! -- 2011-08-29 11 41 06 な、なんだって~~!! それじゃあすべてのきめぇ丸はみんなそういう事の結果うまれたのか~~!? -- 2010-12-20 21 57 11 しゃめい丸かわいいよしゃめい丸 -- 2010-12-06 00 47 16 きめぇ丸ェ… -- 2010-10-30 17 42 45 しゃめい丸<<<<超えられない壁<<<<<きめぇ丸 きめぇ丸可愛いよきめぇ丸 -- 2010-10-07 04 58 47 もみじは狼じゃないのか -- 2010-09-29 18 58 53 きめぇ丸拾って来たいな -- 2010-07-09 20 44 30 きめぇ丸、超絶かわいい… -- 2010-06-27 12 24 42
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(中編から) 【Intermission】 「ゆゆ!きょうは、おにいさんとしんへいきのてすとをするよ!」 ------------------------------------ O.N.I.S.A.N兵器開発部では、今日も新兵器の開発に余念が無い。 その開発プロジェクトの多くは、既存兵器の改良であるが、 希に全く新しい概念の新兵器を開発する事もある。 「・・・というわけで、れいむ!今日は新兵器のテストだ!」 「ゆっ!ゆっくり、りかいしたよ!」 俺とれいむは、近所の河原にやってきた。 開発部から届いた、ゆがわ急便の段ボールを開き、 その中から、小型のランドセルのような物を取り出す。 これこそが、フォーリナーの技術を応用して作った、 プラズマエネルギー式飛行ユニットだ。 実戦配備の暁には、空を飛ぶゆっくり達による突撃自爆部隊、 『ぺいんゆいんぐ』隊を編成する計画である。 小型のランドセルのようなそれを、れいむの背に接着剤で貼り付ける。 操縦はゆっくりでも簡単、思念コントローラを内蔵している為、 手足の無いゆっくりでも自由自在に操縦することができるのだ。 この辺は、フォーリナーの技術ではなく、すぃーの技術を応用している。 というか、すぃーの機構自体が、饅頭が生きて喋るのと同じくらいに 謎過ぎて解析不能なため、装置内にすぃーそのものを組み込み、 すぃーの車輪やブレーキの動きを歯車やスイッチに伝えることで、 コントロールを行うという、極めてアナログな仕組みになっている。 人類の科学の敗北である。 「よーし、準備できたぞ。れいむ、頭の中で『上昇』と言ってみるんだ。」 「ゆっ!じょうしょう!」 いや、口に出さなくていいからな。 シーン・・・ 何も起きない。あれ?おかしいな・・・ 「じょうしょう!じょうしょう!」 れいむがぴょんぴょんと飛び跳ねるが、 飛行ユニットは一向に反応する気配を見せない。 「うーん・・・壊れてるのかなぁ・・・」 こりゃ、今日の実験は早速失敗かな、と思い始めた矢先。 「ゆゆぅ!!ひこうゆにっとさんは、ゆっくりしないではやくとんでね! れいむ、おそらをとびたいよ!!」 そう言ってれいむがぷくぅぅと膨れた途端、 フイーーーーン・・・・ と不思議な音を立てて、飛行ユニットのバーニア部から光が漏れ出し、 ゆっくりとれいむの体が上昇を始めた。 「ゆっ!?ゆゆっ!?」 あー・・・アレか・・・ゆっくり語で思考しないとダメなのかー・・・ 「ゆゆっ!れいむ、おそらをとんでるみたーい!!」 いや、実際に飛んでるから、それ。 ふわふわと宙を浮かんだれいむが、上昇を続けてゆく。 「あ、そうだ。れいむ、言い忘れたけど、その飛行ユニット・・・」 「ゆゆぅぅぅぅぅ!!すごいよ!すごいよ!おにいさんがありのようだよ!!」 調子に乗ったれいむは、既に高度10メートルぐらいまで上昇している。 その時、 ピコーン!ピコーン!ピコーン! と飛行ユニットからけたたましい警告音が鳴り響いた。 「ゆ?なんのおと?うるさいよ!ゆっくりしずかにしてね!!」 「おーい!れいむー!その飛行ユニットはすぐにエネルギー切れるからなー! エネルギー切れたら下に落ちるぞぉー!」 「ゆ?・・・・ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?!? そういうごどは、さきにいってねぇぇ?!」 ピコーン!ピコーン!バシュゥ!ピピピピピピピ!!! 警告音が止み、替わりにエラー音が鳴り響き、 飛行ユニットのバーニアから漏れる光も消える。 それと同時に、ゆっくりと上昇していたれいむの体が、 重力に引かれて急速に落下を始めた。 「ゆわぁぁぁ?!おぢるぅぅぅ!?!?だずげでぇぇ!おにいざぁぁぁん!!」 れいむ・・・無茶しやがって・・・ 俺は星になったれいむを、敬礼で見送った。 ==================================== 【Stage40】「帰路」 ガチャ 俺が本部でマンガを読んでいると、ドアが開く音が聞こえた。 「ゆぅぅぅ・・・やっとかえってこれたよ!」 「あれ?れいむ、生きてたの?」 「いきてるよ!おにいさん、ひどいよ!れいむ、しぬかとおもったよ!」 「あー、もう要員補充の申請しちゃったなぁ・・・ しょうがない、断りの電話入れておくかぁ・・・」 ガチャ 再びドアが開き、次に入ってきたのは、もう一匹のれいむだった。 「ゆっ!ほんじつづけで、さくせんしれいほんぶしきかんにちゃくにんした、 『れいむ』であります! じゃくはいゆっくりではありますが、ゆっくりおねがいいたします!」 ビシィッ!と、器用にもみあげを動かして敬礼を決める、キリリとした顔のれいむ。 「あー、もう来ちゃったんだ・・・まあ・・・オヤツにでもすればいいか・・・」 「ゆっ・・・?おやつ・・・でありますか・・・?」 「うん。オヤツ。今日の。」 「ゆ・・・ゆぅ?・・・・・・・・・・ゆ!?」 「ゆんy」 ------------------------------------ 「はやくもどって、あまあまさんをたべようね!」 ゆっくり達の先頭を飛び跳ねながら、一匹のれいむが嬉しそうに笑う。 その後ろに続くのは、複数のゆれんじゃーチームから成る十数匹のゆっくり達。 彼らは、30分前に行われた戦闘に辛くも勝利し、 これから、回収ポイントへと向かう所である。 「ゆ?なにかきこえるわよ?」 不意にありすが、跳ねるのを止めて聞き耳を立てる。 「けいかいするみょん!」 ゆれんじゃー6隊長のみょんが、枝を咥え、 配下の隊員ゆっくり達にも警戒を促す。 怯えた顔でキョロキョロと周囲を見回すゆっくり達。 そして、一匹のれいむが、最初に敵影を発見した。 「ゆぅぅ!ありさんだぁぁぁ!?」 現れたのは、巨大な赤蟻。 しかも一匹だけではなく、数十匹。 ゆれんじゃー部隊を挟み撃ちにするかのように、前後から迫ってくる。 「たくさんいるわよぉぉぉ?!?!」 「せんとうにそなえるみょん!!」 「かずがおおすぎるんだぜぇぇ?!にげるんだぜぇぇ!?」 「まにあわないぃぃ?!ありざんがこっちぐるぅぅぅ!?」 「ごりゆすたいが、まえにでてね!まえにでてね!」 「おずなぁぁ!?れいむがまえにでろぉぉ!!」 「どぉぉして、そんなこというのぉぉ?!」 突然の襲撃にパニック状態に陥るゆれんじゃーチーム。 敵の数は、先程の激戦で多くの仲間を失った満身創痍のゆれんじゃー部隊の数倍。 どう考えても勝ち目は無い。 「ゆっ!ほんぶにおうえんをたのんでねっ!たのんでねっ! ゆっくりしてないで、さっさとおうえんをたのめぇっ!このぐずぅっ!!」 「ほんぶ!ほんぶ!こちらゆれんじゃー6なんだぜ!」 『むーしゃ、むーしゃ!れいむ、しあわせぇぇ! おにいさん!あまあまさんおいしいね!』 『おい、れいむ、何か通信入ってるぞ?』 『ゆ?ゆぅ~・・・せっかくあまあまあんこさんをたべてるのにぃ・・・』 『ゆっ!こちらほんぶ! れいむはいそがしいんだから、じゃましないでね! じゃまするばかなゆっくりは、ゆっくりしないでさっさとしんでね!』 「こちらゆれんじゃー6なんだぜ!ありさんとこうせんちゅうなんだぜ! あまあまたべてるばあいじゃないんだぜぇぇ?! れいむはばかなのぉぉ?!しぬのぉぉ?!」 『・・・・・・よくきこえないよ。もういっかいいってね。』 「こちらゆれんじゃー6なんだぜ! ありさんとこうせんちゅうなんだぜ! みょんたいちょうも、やられちゃったんだぜ! えんぐんをおくってくれなんだぜ!」 『こちらほんぶ。よくきこえないよ。もういっかいいってね。』 「こ・ち・ら!ゆ・れ・ん・じゃー・6!なんだじぇぇぇ!? ありさんがどんどんふえてるんだじぇぇぇ?!?! おねばいじまずぅぅぅ! ゆっぐりじないで、はやぐえんぐんをおぐっでぐだざぁぁい!?」 『ゆぷぷ、ぜんぜんきこえないよ!きっとつうしんぼうがいだね!』 『れいむ、どこからの通信だ?』 『ゆっ!つうしんぼうがいでぜんぜんきこえなかったよ!』 『そうか。通信妨害なら仕方ない。』 『ゆゆ~ん!しかたないから、あまあまさんたべるよ!! ゆゆゆん♪れいむのあまあまさ~ん♪ゆっくりれいむにたべらてね♪・・・ゆ? ゆゆっ?!どぉじで、れいむのあまあまざんが、なぐなっでるのぉぉ?!』 『ああ、悪い悪い、全部食っちゃった。テヘ☆』 『ゆわぁぁぁぁぁん!!!』 「ほんぶ?!ほんぶぅ?!な゛に゛や゛っでるんだじぇぇぇ?!ゆぎゃあっ!? ありさん!かじらないで!ばりざをかじらないで!? ばりざのおぼうじがぁぁ!!が、がえじで!ばりざのおぼうじかじらないでぇ! ゆびぃぃっ?!いだっ!いだいぃぃぃ!?やべでねっ?!やべでねっ?! ありざん、ばりざをだべないでねっ!?たべるなら、ありずをだべでねっ?!」 「まり・・・ざ・・・どう・・・じで・・・ぞんなごど・・・いうのぉ・・・」 「ゆぎゃあぁぁぁっ?!ありずぅぅ!? どうじで、ありずのおかおが、はんぶんしかないのぜぇぇ?! いだだだだっ!!かじっ!!がじらないでぇっ!ありざん!やべでぇぇぇ!!!」 +------+ |再出撃 | |退却 | +------+ ==================================== 【Stage47】「魔窟の主 怒る!」 「ゆゆん♪むしさんたちのおうちは、れいむがつぶしちゃったよ! むしさんたち、もうゆっくりできないね!ゆぷぷ。 ゆ?ゆやぁぁぁ!?おっぎなむじざんだぢがおごっでるよぉぉ!? きょわいよぉぉぉ!むじざんのおうちをつぶじだのは、まりざだぢだよぉぉ! れいむ、なんにもわるいことじでないよぉぉ!?」 ------------------------------------ 「みょんたちはたたかいつづけるみょん! やつらがうちゅうにかえりたくなるまでみょん!」 「「「「ゆおー!!」」」」 『ほくべいせんせんからのじょうほうよ! ほくべいにあらわれた、いなかもののまざーしっぷをやっつけるため、 ゆーでぃーえふは、けっせんどすようさい・"ゆっくししゅるぅ"の とうにゅうをけっていしたわ! ほくべいをぶたいに、ゆっくりさいごのけっせんがおこわれようとしているわ!』 「ふーん」 寝転がりながら、ポチっとリモコンのスイッチを押して、 チャンネルをYBSから切り替える。 おっ、2時間ドラマの再放送か。ちょうど東尋坊から飛び降りようとするところだ。 「・・・ぐすん・・・しっかり罪を償って生きるんだぞ・・・ あ、れいむ。そっちどうなった。」 「ゆぴー・・・ゆぴぴー・・・ゆん・・・ゆ?」 「寝るな。」 「ゆへへへ・・・ゆっ!みんなぜんめつしちゃったみたいだよ!」 「そうか。じゃ、いつもの出して、次の部隊投入な。」 「ゆっ!わかったよ!おにいさん!」 「ゆんしょっと・・・」 +------+ |再出撃 | |退却 | +------+ ==================================== 【Stage48】「蟲の怒り」 「おっきなむしさんたちは、れいむのかつやくでやっつけたよ! むしさんたち、おこってかおまっかだよ!おお、こわいこわい。」 ------------------------------------ 「わかるよー!てきはむこうだよー!せんとうよういなんだよー!」 ゆとーむ2隊長ちぇんが、高く飛び跳ねて、 地平線の向こうに姿を現した敵の大部隊に目を凝らしながら叫ぶ。 「なんというかずだみょん・・・!ちへいせんがうごいているみょん・・・!」 その言葉通り、地平線を埋め尽くすように進軍してくる巨大生物の群に、 隊員ゆっくり達が、固唾を飲む。 「むきゅ!ゆんとりー、せっちいそいで!てきがくるわよ!」 ぱちゅりーの指示の元、ゆっくり達が道路上に何かの機械を設置している。 敵の大部隊を食い止めるために、O.N.I.S.A.N兵器開発部から貸与された、 開発中のゆんとりーがん、"ゆっくしあーる・がん"。 動体センサにより動く物体を捕らえ、秒間12発のBB弾を叩き込む、 自動攻撃兵器である。 「ぱちゅりー!せっちかんりょうよ!」 「れいむもおわったよ!」 設置作業を終えた隊員達が、ぱちゅりーの回りに集まる。 既に敵の大部隊は、目と鼻の先まで迫っている。 「むきゅ!まにあったわ! "ゆっくしあーる"きどう!ぱちゅんっ?!?!」 ぱちゅりーが起動リモコンのスイッチを入れたと同時に、 高速で飛来したBB弾によって、ぱちゅりーの頭が弾け飛び、 辺り一面に生クリームを撒き散らした。 「おあちゅりぃぃぃ?!ゆべっ!?ゆべべべべべっ!!」 「いだだだだっ!!やべでぇぇ!!ゆっぐりでぎないぃぃ! いだっ!!どおじで、れいむをおっがげでぐるのぉぉぉ?!」 逃げ回るゆっくり達を、ゆっくしあーるの動体センサは的確に捉え、 正確に弾丸を叩き込んでくる。 このゆっくしあーる・がんは、まだ試作段階であるため、 ゆっくりと敵との識別機能を持たない。 当然ながら、ぱちゅりーに渡した説明書には、 きちんとその旨の注意書きをしてあったのだが、 どうやら、読めなかったようだ。 「むきゅ!これは、うしなわれたでんせつのまどうしょね!」 とか言ってた時点で、怪しいとは思っていたんだが・・・ 『ろくじのありすのにゅーすのじかんよ。 ほくべいせんせんからのじょうほうよ。 いなかもののまざーしっぷのこうげきで、 けっせんどすようさい・"ゆっくししゅるぅ"は、こわれちゃったわ。 こうげきぶたいも、ぜんめつしたわ・・・』 「おにいさん!みんなぜんめつしちゃったよ! ゆ?ゆぅ~!おにいさんたら、またてれびつけっぱなしでねてるよ! おにいさん!かぜひくよ!おにいさん!ゆもぉ~」 +------+ |再出撃 | |退却 | +------+ ==================================== 【Stage52】「烈火」 「もえろぉぉ!!」 ------------------------------------ 「「「「ゆぎゃあぁぁぁ!どおおじで、でぎざんがこんなにいるのぉぉぉ?!」」」」 +------+ |再出撃 | +------+ ビシャビシャビシャビシャビシャビシャ・・・ 「ゆびぃぃぃぃ!?がらだがどげぢゃうぅぅぅ?!」 +------+ |再出撃 | +------+ 「あぢぢぢっ!!がんしっぷさんやめてね!やめてね! ゆわぁぁぁん!う・ご・け・な・いぃぃぃぃぃ!!あぢゃぢゃぁぁ!!」 +------+ |再出撃 | +------+ 「ゆっぐ!ゆっぐぅ?!がれきざんじゃまだよぉぉ!? れいぶがすすめないでしょぉぉ?!さ、さんだぁぁぁ!!」 +------+ |再出撃 | +------+ 「ゆれねーどをくらうんだぜ! ああああかありさんは、まえをよこぎらないでねぇぇ?!」 +------+ |再出撃 | +------+ 「ゆっ!ゆっ!ゆとうっ!」ガシーン! 「ゆがるたさん!てきをせんめつするよ! どおおじで、たいきゅうりょくが、さんけたしかのこってないのぉぉぉぉ?!」 +------+ |再出撃 | +------+ 「ゆわーん!ばーなーでどうちゅればいいにょぉぉぉ?! れいみゅきょわいよぉぉぉ!!みゃみゃぁぁぁ!?」 +------+ |再出撃 | +------+ 「てぎがおおずぎるでしょぉぉ?! さんどろさんはどSなのぉぉぉ?!4はまだなのぉぉぉ?!」 +------+ |再出撃 | +------+ 「ゆふぅ・・・!ゆふぅ・・・!」 最後のヘクトルを撃破した、5962匹目のゆとーむ1・まりさ。 そのまりさは、まだハンドボール程の大きさしかない、子ゆっくりだった。 子まりさの母であるまりさも、 かつて、ゆとーむ1のコードネームを与えられた戦士だった。 母まりさが戦死した時、まだ赤ゆっくりだった子まりさは、 復讐のためか、死に場所を求めてか、 自ら、ゆーでぃーえふに志願した。 当然ながら、ゆーでぃーえふでは、 直接戦力にならない赤ゆなど、相手にしなかったが、 赤まりさは、勝手に成体ゆっくり達の訓練場に潜り込み、 ボロボロになりながらも、独自に厳しい訓練メニューをこなしていった。 そして、子ゆっくりサイズになるよりも少し前に、 ゆーでぃーえふへの入隊を認められ、幾多の戦場をくぐり抜けた後、 今日、ゆとーむ1のコードネームを与えられる、最年少のゆっくりとなった。 子まりさの口に咥えられているのは、一本のペーパーナイフ。 ゆっくり達に支給される、ゆっとがんの中でも、最高威力を誇る、 "ゆぎゃなー100・ゆっとがん"だった。 人間をも容易く傷つける事ができるその武器を与えられるのは、 人間達が、その危険性を看過せざるを得ない程に、 高い殲滅効果を期待できる、ゆっくり達の中でも最高の戦士だけ。 全世界のゆーでぃーえふで、この子まりさを含めて過去に三例しかない。 その内の一匹が、子まりさの母まりさだった。 しかし、その子まりさも、あまりにも苛烈な敵の攻撃を受けて、今や傷だらけ。 一緒に出撃した仲間達も、皆、戦死した。 遠くの空に、フォーリナーの増援の巨大円盤が見える。 そこから投下される、無数の黒蟻。 そして、2匹の巨大な女王蟻と、見たことも無い、赤いガンシップ。 その絶望の軍勢が、子まりさ一匹にトドメを刺すために、 ゆっくりとこちらに向かってくる。 (ゆ・・・まりさ・・・しぬんだね・・・・・) 戦場に生えていた一本の木の陰で、子まりさは一時の休息を得ていた。 あの日。お母さんが帰ってこなくなった日の前の日。 忙しいお母さんが、まだ赤ちゃんだったまりさを、お散歩に連れていってくれた。 こうして、木の陰で休んで、あんまり得意じゃないお歌を歌ってくれた。 そこで、他のお母さんに連れられてお散歩に来ていた、 同じくらいの年のれいむと仲良くなったっけ。 「ゆぅ・・・れいむ、どうしてるかな・・・・・・」 「ゆ・・・そうだ・・・ まりさ、この戦争が終わったら、れいむと・・・ゆ?」 自分を呼ぶ声が聞こえた気がした。 もう自分以外に動くゆっくりがいない筈の戦場で。 幻聴か。そう思った瞬間に、また声が聞こえた。 「・・・まりさぁぁ・・・・!」 「ゆゆ・・・!?その声は・・・!れいむ?!」 「なんとかまにあったよ!こちら、ゆめが1!ゆとーむ1をえんごするよ!」 子まりさの前に現れたのは、一匹の子れいむに率いられた、ゆっくりの一団。 そのれいむは、子ゆっくりサイズに成長してはいるが、 子まりさには、それが誰だか、すぐにわかった。 「れいむ?あのときのれいむなの?!」 「そうだよ!れいむは、れいむだよ!まりさ!たすけにきたよ!」 あの日出会った、赤れいむ。 彼女もまた、幼くしてゆーでぃーえふに志願し、 今や一部隊を任される身となっていた。 子れいむの部隊は、全員、子まりさが見たこともない武器を口に咥えている。 彼らこそは、ゆーでぃーえふの最新兵器、ゆめがれーざーらいふるを装備した、 精鋭ゆめがチームだった。 「れーざーほう!ゆっくりはいちにつくよ!!」 「むきゅ!てきさんにかこまれたみたいよ! これがさいごのていこうになりそうね!」 「ゆとーむ1,いっしょにたたかえてこうえいなんだぜ! さいごは、はでにいくんだぜ!」 「とかいはなじごくであいましょう!」 ゆめがチームが、ゆめがれーざーらいふるの銃口を 迫り来る敵の大群に向けて、一斉に構える 「ゆめがれーざー!・・・・・・てぇっ!!」 子れいむの号令の元、その銃口から同時に光が迸った。 ビビビーーーーーーーー 土煙を上げて前進してくる巨大な女王蟻に向かって、何条もの赤い光が伸びる。 ゆめがれーざーらいふるの正体は、レーザーポインター。 しかも現在、日本国内では販売が禁止されている、強力タイプだ。 光が目に入ったら、失明する恐れがある。 ビビビーーーーーーーー 「・・・・」 「・・・・」 ビビビーーーーーーーー 「・・・・・・」 「・・・・・・」 ビビビーーーーーーーー 「・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・」 まあ、目にでも入らない限りは、特にどうという事もない。 「「「「「どおぉぉぉじで、ぎいでないのぉぉぉぉぉ?!?!?!」」」」」 +------+ |再出撃 | +------+ ==================================== 【Stage53】「星船」 「まざーしっぷさんだよ!まざーしっぷさんがきたよぉぉ!? れいむたちをいじめにきたんだよぉ?! みんながやられちゃったら、ほんぶまでこうげきされちゃうよぉぉ?!?! ゆんやぁぁぁぁぁ!!れいむ、しぬのやだよぉぉぉ!? みんな!がんばってね!しんでもがんばってね!」 ------------------------------------ 『ゆっ!おにいさん!ないしょのつうしんだよ! せかいかくちで、いっせいにせんとうがはじまったよ! せかいぢゅうで、ゆーでぃーえふのはたさんがたってるんだって!』 『ん?どういう事?日本以外のゆーでぃーえふって全滅してなかったっけ?』 世界の殆どの国では、フォーリナーの攻撃を逸らすために、 彼らが攻め込みやすい場所に、ゆっくり達の居住エリアを設置していた。 巨大生物が甘いゆっくりを好んで食べる事も手伝って、 目論み通り、フォーリナーの攻撃の殆どは、そのエリアに集中した。 それが、各国のゆーでぃーえふ本部になっているわけだが、 この所、相次いで、各国の"本部"は陥落、 仕方なく各国の軍隊は、ゆっくりを食い尽くしたフォーリナーが、 人間の住むエリアに侵攻してくる前に、駆除に乗りだし始めていた。 生憎と、我が国は余分な土地が少ないため、そういった政策は取れず、 市街地での戦闘を余儀なくされている。 『れいむにきかれてもしらないよ!ゆーっとね・・・ ゆ?!はたさんをあげてるのは、あかちゃんたちだよ! いきのこったあかちゃんたちが、ゆーでぃーえふのはたをたてて、 せかいぢゅうで、せんとうをかいししたみたいだよ! きっと、れいむたちをたすけるための、ようっどうっさくせんだよ!』 『れいむを助けるためぇ?』 『かくちからつうしんがはいってるよ!すべておんなじないようだよ! "ユン、ヤアタチュ、ケテェ" だって!なにいってるかわからないよ!』 れいむ、それきっと切るとこ違うからな。 それにしても、王仁三やオネエソワーヌ、オニサンコンにオネッサ・・・ 同期のみんな、頑張ってるみたいだな・・・! 「ゆっ?!みんな、いまのつうしん、きいた!?」 「きこえたわ!あかちゃんたちが・・・たたかってる・・・ とかいはなあかちゃんたちも、たたかってるのね!」 「まけられないんだぜぇぇ!!」 「ゆうもうにたたかえみょん!そしてしぬなみょん!いいなみょん!」 「「「ゆーでぃーえーふ!!!」」」 赤ゆ達が自分達を助けるために戦っていると聞き、俄然士気が上がる ゆーでぃーえふ隊員達。 ここ日本の某所でも、陽動作戦のため、戦っている赤ゆ達がいた。 「ゆんやぁぁぁぁぁ!!たちゅけてぇぇぇぇ!!」 「きょわいよぉぉぉぉ!!ありしゃんがきゅるよぉぉぉ!!」 「おきゃーしゃぁん!たちゅけてぇぇ!まりしゃのあちがうごかないよぉぉ!!」 ある海岸の砂浜に、赤ゆ達の泣き声がこだましている。 広い砂浜に敷き詰められた赤ゆは、およそ、三万匹。 赤ゆ達の中心に大きな看板が掲げられ、そこにはこう書かれていた。 歓迎フォーリナー御一行様 津川浦観光組合 ゆっくりたべていってね! 看板の両端には、カラーで描かれた、れいむとまりさのイラストがあり、 「おたべなさい!」「ゆっくりしていってね!」等とフキダシが書かれている。 「ゆやぁぁぁ!!たべにゃいぢぇぇぇ!れいみゅをたべちゃやぢゃぁぁ!?」 「どうちちぇ、まりしゃをたべりゅにょぉぉぉ?!?!」 「やめちぇぇぇ!ゆっくちできにゃぃぃぃ!ゆっくちちたいよぉぉ!」 足を丁寧に焼かれ、動く事のできない赤ゆ達を、 蟻や蜘蛛達がガツガツと美味しそうに貪っている。 「ちょ、ちょうだよ!こんにゃときは、きゃわいさ・あっぴーるだよ! おきゃーしゃんがいってちゃよ!」 「ゆゆっ!ちょうだね!きゃわいいれいみゅたちをみれば、 むししゃんたちも、ゆっくちちてくれるにぇ!」 「「「「むししゃん!ゆっくちちていってにぇ!!」」」」 「「「「きゃわいくっちぇ、ごめんにぇぇぇ!!!」」」」 「ゆやぁぁぁ!!たべにゃいぢぇぇぇ!れいみゅをたべちゃやぢゃぁぁ!?」 「どうちちぇ、まりしゃをたべりゅにょぉぉぉ?!?!」 「やめちぇぇぇ!ゆっくちできにゃぃぃぃ!ゆっくちちたいよぉぉ!」 「・・・点火」「点火!」 海岸を見下ろす山の山頂で、男達が声を交わすと、 海岸に埋設されていた、C70高性能爆弾が爆発し、 巨大生物と赤ゆ達がまとめて空高く吹っ飛んだ。 「汚ねぇ花火だぜ。」 『まざーしっぷさんがたいはしたよ!ついらくするよ! みんな、にげてね!まざーしっぷさんがおちてくるよ! できるだけとおくににげてね!はやくしないと、つぶれちゃうよ!』 Mission Clear 「やった!やったな!れいむ!」 「やったよ!おにいさん!」 「内部潜入自爆一択だと思ったが、まさか、あんな方法で倒すとは・・・!」 「れいむ、びっくりしたよぉ!」 ひとしきり、喜びを分かち合った後、一人と一匹は、作戦指令本部の室内を見回す。 駅から徒歩15分・築12年の都内のアパートの一室。 通信コンソール、キッチン、冷蔵庫、ちゃぶ台、 14型ブラウン管テレビ、マンガの詰まった本棚、 XBOX365、偶像マスター、夢倶楽部。 そのどれもが、れいむとお兄さんの思い出が詰まった品々だった。 「これで、俺達の仕事も終わりか・・・ ここも、もう引き払わなきゃな。れいむともお別れか。」 「ゆ・・・」 押入の襖に目をやると、そこには、3枚のコピー用紙が張られている。 西日で色あせたその紙には、 手書きの「Y」「D」「F」の文字がデカデカと書かれていた。 「ゆ・・・おにいさん・・・もしいやじゃなかったら・・・れいむを・・・」 「れいむ!そんな顔すんな!」 お兄さんがれいむの背中をバンバンと叩く。 「そうだ!これから、O.N.I.S.A.Nの祝勝会があるんだ! れいむも来るか?美味しい物一杯あるぞ!」 「ゆっ!?おいしいもの!れいむもたべていいの?!」 「れいむも一杯食べられるぞ!」 「ゆゆぅ!いくよ!れいむもしゅくしょうかい、いくよ!」 「はっはー!よし!いくか!」 れいむがお兄さんの腕に抱えられ、部屋から出ようとする。 その時、背後で、パサッと何か音がした。 「ゆ?おにいさん?かみがおちたよ?」 「ん?・・・あー、いいよ、いいよ。あれでいい。」 押入に張られていた、「YDF」の文字。 「D」の紙が剥がれ、その下には、別の文字が書かれた紙が張られていた。 「ゆゆぅ・・・!どうしよう!れいむ、さっきおやつたべちゃったよぉ! ごちそう、たべられるかなぁ?!」 「はっはっはっ、れいむは一杯食べられるぞ!」 「おにいさん、あまあまさんもあるの?!れいむ、あまあまさんたべたいよ!」 「あまあまさんもあるぞ!れいむも一杯食べられるぞ!」 「ゆふふぅぅ!れいむ、がんばってたべるよ!」 「れいむも一杯食べられるぞ!」 バタン アパートのドアが閉まる。 誰もいなくなった部屋の押入では、「YGF」の文字が西日で赤く照らされていた。 -------------------------------- あとがき EDFのセリフパクって、適当にゆっくりに喚かせるだけだから、 余裕で30kb以内に収まるよね! そう思っていた時期が俺にもありました・・・ 隊員や本部のセリフを書くために、EDF3 Wiki を利用させていただきました。 編集を行ってくださってる有志の皆さん、いつも、ありがとうございます。 きっと、この界隈は見てないでしょうけど。 "血戦どす要塞ゆっくししゅるぅ"の末路が気になる方は、 「ゆーでぃーえーふ! ~番外編~」も読んでやってください。 ただし、こっちとは、270度くらい毛色の違うお話です。 今までに書いたもの 「スーパー赤ゆっくりボール」 「お化けまりさ」 「まりさのおうた」 「うまいが一番」 by ゆっくりボールマン2世 どの程度需要があったもんか興味があったので、ちょいと設置してみました。 選択肢 投票 面白かった (112) 次に期待 (12) EDF!EDF! (74) EDF汚すんじゃねぇ (9) EDF?何それ? (34)
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切り替え 少し…頭冷やそうか… 6月企画 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12234/1237602478/51 -- (名無しさん) 2009-05-11 22 22 21 一応前ログ最後に感想あったので再掲。 2009-05-11 22 10 10 美鈴の扱いの酷さに泣いたw -- (名無しさん) 2009-05-11 22 20 13 -- (名無しさん) 2009-05-11 22 22 52 業務連絡 トップに企画の告知載せました。 あと細かいところでトップやメニュー、リンクページの 一部リンク(スレやロダ、このwikiの外のサイト)をブランクターゲットにしてみたり。 「M18」の作者様 コメント欄ついてないみたいですが… 投棄場「ゆっくリレー」の作者様 こちらもコメント欄つけなくてよろしかったのでしょうか? 前聞いたときに返答もらえなかったので…。 あと修正版の方( 219.txt?)は通常収録でもよろしいでしょうか? ログ74から 旧画像関連ページ(画像、漫画、gifアニメ)の 参照アドレスのほとんどが無効になってますがどうしましょう? -- (名無しさん) 2009-05-11 22 34 51 業務お疲れ 力尽きたぜ 作品投下すんのアホらし -- (名無しさん) 2009-05-11 22 49 50 作品投下すんのアホらし 確かに こんなに大量に投下されてる中で出しても目立てないからな -- (名無しさん) 2009-05-11 22 55 25 2009-05-11 22 55 25 他の人が作品が投下している日は自作を投下しない俺に隙は無かった 土日マジコワいッス -- (名無しさん) 2009-05-11 22 58 48 昨日今日企業面接で2chどころじゃない俺にある意味隙はなかった -- (名無しさん) 2009-05-11 23 03 23 周りに頭が冷えるまで作品投下を控えようと思う自分に隙はありませんw。 今騒がれているひとは謝罪して1週間ぐらい頭を冷やしたほうがいいのではと思います そればかりは自分で気付かなければわからないことかもしれませんが… -- (名無しさん) 2009-05-11 23 06 38 正直言って読みきれないほどのssがあるのってマジ嬉しい 愛でスレ初期時代は少数の作家さんが日曜に投下するぐらいだったし -- (名無しさん) 2009-05-11 23 07 36 なんかタイトルとかだけでうんざりして読まなかったり、 途中でダレて読むのやめるのが結構出てきたけどな。 虐待スレの方にも同じ事が言えるけど、レベルは極端に落ちてる。 -- (名無しさん) 2009-05-11 23 37 20 個人的には幅が広がって初期よりも面白くなってきたと思うんだけどなぁ ゆっくりのキャラも味が出てきたし それと初期からいる作家さんの作風と文章構成の変化を見てみると結構面白いことに気づいた -- (名無しさん) 2009-05-11 23 43 38 初期は初期で腫れ物を扱うようなものやヤオイが多かったがな。 むしろレベルとバリエーションは上がってる気がするぞ。 -- (名無しさん) 2009-05-11 23 48 57 2009-05-11 23 06 38 >騒がれている人 次の書き込みまでに何も理解できなかったら、本年度以降の卒業式までアク禁でもいいくらいだよ。 彼にとってはまさに、今後におけるネット上の趣味・嗜好がどう決定付けられるかが決まるわ。 ま、畜生道に堕ちても知ったこっちゃないがね。 2009-05-11 23 37 20 >レベルが~ 人それぞれだよ。 アングラなあちらさんの設定でしか評価できない人もいれば、 移転してから一気に増えたニコ動やガ板に準拠する内容で満足できる俺もいる。 過去は問わんさ。今馬鹿をやらかすなら叩くしかないけど。 -- (名無しさん) 2009-05-11 23 50 54 初期に比べると今はみんな叩かれないように叩かれないようにと怯えながら書いてるんだよな 幅が広がったんじゃなくて、よその丸写し -- (名無しさん) 2009-05-12 00 01 06 あぁいつもの人か 釣られちゃったよごめんね~ -- (名無しさん) 2009-05-12 00 02 35 いつもの人乙! アク禁申請出しとくか -- (名無しさん) 2009-05-12 00 04 20 2009-05-11 22 55 25 そういう訳でもないけど 折角感想をくれる人がいていい流れになるのにさ、巻き返す人がいるから嫌気がさしたんだ -- (名無しさん) 2009-05-12 00 05 09 2009-05-12 00 02 35 俺、父の日にがまへら飛翔天をプレゼントするんだ・・・ -- (名無しさん) 2009-05-12 00 09 20 こんどは畜生道かよ またいつもの奴か なんの新興宗教? -- (名無しさん) 2009-05-12 00 24 05 聖さなえさん人気復興宗教教会 -- (名無しさん) 2009-05-12 00 26 00 チラ裏 海釣りしかやらないんだけど、ライギョを釣るには何がいいんだろ…… チラ裏 -- (名無しさん) 2009-05-12 00 37 50 ルーミア教っすよ いつもの人とはわかっているが、それにしても腹立つな -- (名無しさん) 2009-05-12 04 35 14 2009-05-12 00 37 50 フロッグとかワームとか バス釣りとあんまり変わらないと思うよ ただ、太いラインとマウスオープナーは必須 -- (名無しさん) 2009-05-12 06 20 10 ↑追記 竿は雷魚専用竿 リールはベイトリール ラインはPEライン5号〜10号 ルアーはフロッグやワーム その他・マウスオープナー ググるともっと詳細な情報が出てくるので そちらも見ることをお勧めします -- (名無しさん) 2009-05-12 06 33 55 オープナー オプーナに見えた俺は末期 -- (名無しさん) 2009-05-12 06 45 29 ガラッ -- (名無しさん) 2009-05-12 07 30 10 ゴキッ! -- (名無しさん) 2009-05-12 07 47 33 ガシッ! -- (名無しさん) 2009-05-12 07 52 42 ちゅっちゅ! -- (名無しさん) 2009-05-12 07 56 43 ひい、エッチ>< -- (名無しさん) 2009-05-12 08 01 47 えっちなのはいけないとおもいます! -- (名無しさん) 2009-05-12 08 04 34 業務連絡 現ログの2009-05-11 22 34 51に関連 作者じゃないですが、「M18」にコメント欄つけました。 通常収録だし問題ないですよね。 「ゆっくリレー」の方は作者様待ちです。 旧画像関連ページに関してですが、 とりあえずイラストや漫画にあったリンクははずし、 画像にあったzipへのリンクと説明文を入れました。 ついでにリンクを確認してみたら2つにエラーが出ました。 一応残しますが…。 旧ページ3つは削除or暫てゐ保管庫の同画像にアドレス差し替え辺りが 妥当な処理だと思うんですがどうでしょう? -- (名無しさん) 2009-05-12 11 00 15 2009-05-12 11 00 15 お疲れです~ 個人的には旧ページは削除でも大丈夫ではないかと思います 保管庫がありますし -- (名無しさん) 2009-05-12 11 03 20 2009-05-12 11 00 15 気付かず遅れて、大変失礼しました。 ゆっくリレー、投棄場の方は、そのままで改訂版は通常収録でお願いします。 本当にありがとうございました あと、今更ながら名前ちゃんと書かずにいましたね…… まだまだ足りない部分が多いです ― オクラの人 -- (名無しさん) 2009-05-12 20 02 13 2009-05-12 20 02 13 すいません。質問いいですか? ゆっくリレーっていえばラストのおくうのエロネタが妙に可愛かったんですけど、 AA改変をするときに何のソフトを使っています? それと改変の方法やコツが詳しくのってるサイトってありますか? 自分も改変をやったことがあるんですけど、 妙に時間がかかる上に上手くいかない…… -- (名無しさん) 2009-05-12 20 16 13 流れが速くてついていけねぇ…… -- (鬱なす(仮)の人) 2009-05-12 20 21 07 付き合ってやるよ。十秒間だけな -- (名無しさん) 2009-05-12 20 23 21 例のコは相変わらずだな あの流れで生物ネタといい、それを自演で賛同することといい・・・ -- (名無しさん) 2009-05-12 20 33 51 2009-05-12 20 16 13 改変の上に全くの自己流です。もしかしたらソフトやサイトがあるかもしれませんが、 今の所メモ帳とAAチェッカー使ってこつこつ作ってます。 例えば複数のゆっくりを隣り合わせにする場合、(AA失礼しますよ) _▲_ ξ( ゚ヮ゚) (※Ctrl と Aを押してください) ↑の様に起点のAAの横に「壁」を作ると解りやすいかも? それでも色々ずれるので、AAチェッカーで少しずつ修正――でしょうか 難しいですが、絵描いたりSS描いたりするのとはまた違った楽しみがあります ガ板でやっては?と言われそうですが……自分が思いつく話だと、やっぱりここで発表 したいので投下させてもらってます。今更ですがお付き合いありがとうございます -- (名無しさん) 2009-05-12 20 34 41 生物ネタまで否定する流れってのはいかがなもんかとおもうけどね 坊主憎けりゃ袈裟まで憎いってのは分かるが 旧愛での末期知ってる身からすれば否定するだけじゃ何にもならんよ -- (名無しさん) 2009-05-12 20 38 18 2009-05-12 20 34 41 どうもありがとうございました わざわざすいません ここでAAを用いた作品を作ることも面白いですよね ここ特有の雰囲気のAA作品って結構増えてきましたし そういえば幻想板とガ板を見てると思いますが、 同じAAネタの場所とはいえずいぶんと雰囲気と傾向が違いますね 例えば幻想板では殆ど加藤を見ませんし、エロネタには厳しいようです -- (名無しさん) 2009-05-12 20 41 12 自演かどうかは解らないじゃないか? でもあの人なの?気がつかなかった…… が、赤ちゃん好きだから正直けっこう良かったが…… てか、赤ちゃんマジ好きなんだ。それ目当てで海外サイト見て、痛い目見るくらい ここではそんな悲しい目にはああわないから、本当に重宝してるんだけどね -- (名無しさん) 2009-05-12 20 42 07 生物ネタ「まで」じゃないな 生物ネタって「だけで」、だ -- (名無しさん) 2009-05-12 20 42 53 2009-05-12 20 41 12 幻想板はストーリー性があったり、かなり見やすいので、 凄く勉強になりますよね ゆかりが婆さんでもなく、非常に真面目で偉い人な時がありますしww やはりその場で通用するものと通用しないものって難しいな――と感じます -- (名無しさん) 2009-05-12 20 45 30 2009-05-12 20 38 18 雰囲気をよく感じ取ってみな よく見てみると一人二人の過剰反応ってだけで、生物ネタ否定の流れにはなってない 本当の「否定」はスレがハイペースになって長文が飛び交うことが特徴だよ 最近あったアレなんかがそうだ。だから生物ネタは本当の意味での「否定」はされてない だから安心して大丈夫 2009-05-12 20 42 07 生まれたとたんに「おっす! オラれいむ!」っていうような 赤ゆっくりってどう思う? -- (名無しさん) 2009-05-12 20 49 01 やたら大人っぽい思考回路なのに赤ちゃん言葉 書いてて違和感を覚えないのかな 同じネタでも言葉を当時はこんな感じだったと回顧する形式なら これほど違和感を覚えないのに。 -- (名無しさん) 2009-05-12 20 51 41 2009-05-12 20 51 41 一人称が「オラ」はないわw やり方による。 「ゆっくりしていってね!!!」(第一声) その後「ゆゆ~」「ゆっくち」のみしか話せない ってのはかなりツボ。 ウザいという人もいるが、口調にもよる 「おっしゅ おりゃれいみゅ!!!」 ――――あれ? -- (名無しさん) 2009-05-12 20 55 46 2009-05-12 20 51 41 むしろ逆にネタにできね? 一番人格的に大人なのが舌足らず口調のプチゆっくりって感じで -- (名無しさん) 2009-05-12 20 56 07 生まれたとたんは古典口調の赤ゆっくり 成長するとちゃんとしたゆっくり言葉を喋れるように -- (名無しさん) 2009-05-12 20 57 34 <「おっしゅ おりゃれいみゅ!!!」 ありだなw わんぱくっぽくって可愛いw むしろ既存のゆっくり語やキャラに縛られる必要ないんだから、 自分が「可愛い」って思うように書くのが一番かもね 男前古明地姉妹ネタとかね -- (名無しさん) 2009-05-12 21 01 43 2009-05-12 20 56 07 ここ最近スレに貼られた赤ちゃん達はそうだったね。なんていうか、 「まりしゃさん」 相当酷い悪意を持って描かない限りは、どんな赤ちゃんゆっくりも可愛くない と思った事は殆どないな -- (名無しさん) 2009-05-12 21 02 09 別に生物ネタは構わんが、TPOは守れってことだよね。 「この状況下で」 「スレに直接投下し」 「直近の賛同レスがある」 特に三番目。 (2009-05-12 20 51 41)の言うとおり、投げやりな内容に対して "設定"だけを褒めているレス。 そりゃ疑いたくもなるさ・・・ >2009-05-12 20 56 07 バカボン一家の次男坊ですねわかりますw 生物設定はネガティブな発想が基点だから、それを茶化すネタは良いと思う。 あからさまにアチラさんを侮辱するネタはダメだけど -- (名無しさん) 2009-05-12 21 04 51 生まれた途端第一声が 「天上天下唯我独尊」 困った状況になると 「わが生涯に一片の悔いなし」 と変に覚悟を決める でも甘いものを食べると無言で黙々と食べる 大好物だから食べるペースが微妙に早くなるけど、 それを指摘すると照れて否定する そんな赤ゆが見たいです -- (名無しさん) 2009-05-12 21 07 08 2009-05-12 21 07 08 どんな大人になるんだよ?w -- (名無しさん) 2009-05-12 21 08 56 2009-05-12 21 04 51 この場合のTPOって何だ? 疑わしきは罰する、ご立派な心意気だね とりあえず全員投稿ボタン押す前に一呼吸考えてみるんだ -- (名無しさん) 2009-05-12 21 13 10 一番人格的に大人なのが舌足らず口調のプチゆっくりって感じで やっつけてみた。 「まりさ!どうしてためておいた食べ物食べちゃったの!?」 「まりさは腹ペコだったんだぜ!食べたいときに食べるんだぜ!」 冬を目前に控え、動物達が各々に越冬の準備をする中で二人のゆっくりが言い争いをしている。 「だいたいまりさはいつも計画性がないんだよ!夏のときだって考えなしに川に飛び込んで流されて行っちゃうし!」 「そういうれいむこそ!こないだ『おっきいおはなさんを見つけたよ!』って言って持って帰ったのラフレシアだったぜ! おうちのなか未だにくっせえんだぜ!」 「言ったね!この生首!」 「うるさいよ!この生首!」 「生首!」 「生首!」 「生首!」 「生首!」 二人とも口やかましく生首、生首とお互いを罵り合う。 「おちびちゃんはどう思うの!?」 いい加減同じ事を言い合うのに飽きたのか、れいむは傍で聞いているだけだった子供に話を振った。 「…そうだにぇ」 舌っ足らずな口調で、その子はゆっくりと言葉をつむいだ。 「こんかいのひはぜんめんてきにおとーしゃんにありゅよ。いきゅらにゃんでもきょんにゃたいみんぐでいたじゅらにたくわえを へらすにょはぐにょこっちょうだよ。しょこはたしかにはんせいしゅべきだよ。 でみょおかーしゃんもちょっといいすぎだとおみょうよ。おとーしゃんがたべたのはどんぎゅり2こだけだし、しょんなことで いいあらしょいをしていりゅよりもいみゃはおとーしゃんときょうりょくしてもっとたべもにょをあちゅめりゅのが ふゆにみんにゃでゆっくちするためにみょっとみょゆうせんさせるべきこちょだとおみょうよ。 あと、わたちたちみんにゃにゃまくびだから。おとーしゃんもおかーしゃんもわたちも」 子供は全て言いおわってからふう、と息をついた。 数秒間の沈黙の後、次に両親が同時に発した言葉は… 「「…あ、はい。すみませんでした」」 -- (名無しさん) 2009-05-12 21 14 08 2009-05-12 21 13 10 考えてみた どうみても自演だという可能性しかなかった 以上 イクさんも言ってるだろ? 疑わしきはタイミングと(そこまでは言ってない -- (名無しさん) 2009-05-12 21 18 04 2009-05-12 21 14 08 ごめん、ここでこういうこと言うのはなんだがこの赤ゆっくりマジシバきてぇw 可愛くねーwでもこういうのもアリだなw 何故かかなう気がしない。不思議! -- (名無しさん) 2009-05-12 21 19 43 え? いくさんって316が19 19だったから辛抱たまらず出てきちゃったんじゃないの? -- (名無しさん) 2009-05-12 21 21 27 赤ゆっくり語のウザさは異常w これ上手くネタにできないかな? -- (名無しさん) 2009-05-12 21 22 32 2009-05-12 21 21 27 ホントだすげーw -- (名無しさん) 2009-05-12 21 23 19 <「生首!」 <「生首!」 想像すると相当シュールな光景だわw -- (名無しさん) 2009-05-12 21 24 17 2009-05-12 21 14 08 よく見ると親達もゆっくりっぽくなくなってるなw -- (名無しさん) 2009-05-12 21 25 21 2009-05-12 21 19 43 人「子供のくせに口答えするんじゃない! ひっぱたくぞ!」 ヒュン!! ゆ「てっぺき!」 ペシン ゆ「おぉ、いちゃいいちゃい」 人「人が怒ってる時に精神コマンドを使うんじゃない!」 スパン! ゆ「きあい×3! ぶんちん!」 ヒュンヒュンヒュンヒュン うん、勝てる気がしないな -- (名無しさん) 2009-05-12 21 28 24 赤ゆ「確かに冬の寒さは厳しい。だが、今まで生きてこられた饅頭なのだよ我々は。 つまり、『饅頭が意思を持って生きているという非常識が、 冬の寒さは多くの生物を殺し、あるいは冬篭りを強制させるという常識を引っ込ませる』 無理が通れば道理は引っ込む。つまり今から外で生活しても問題はない」 これは困るわーw -- (名無しさん) 2009-05-12 21 28 49 「赤ゆ」とか書くな なんか温泉みたいじゃないか -- (名無しさん) 2009-05-12 21 30 10 源泉 赤ゆ -- (名無しさん) 2009-05-12 21 33 44 ちとずれるけどゆっくりのキャラ付けっていえば、 M子さんのゆっくりまりさの目の前でアリスがたい焼きを頬張ったときの まりさの「ああん?」っていう表情や、 まりさがハンバーグを食べてるときに横からほっぺたをつつかれたときの 「てめぇ…」っていった感じの怪訝な表情が大好きだったりする -- (名無しさん) 2009-05-12 21 34 53
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2126.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 1016 お誕生日おめでとう!/コメントログ」 >ちょっとくらいいいじゃん。ケチ この一言でゆっくりできなくなった -- 2010-04-17 05 03 36 ↓心せまいなあ -- 2010-05-27 17 52 09 やなガキだ -- 2010-07-01 00 54 26 内容はともかく生まれた早々無残なゆん生を終えた赤ゆにはゆっくりできた。 -- 2010-08-03 00 49 34 最後まむまむを破壊し子供を出来なくする所が最高w簡単に殺すよりか地獄だなw -- 2011-01-24 11 15 40 最後いいなwww -- 2012-04-04 22 35 54 ゆっくりだって生きてるのに・・・ ひでぇ、うん、クズだ。 想像してごらん。自分と自分の家族が殺されることを -- 2012-06-10 23 05 57 ↓蟻に置き換えればわかることでしょ。 ただ喋るからそういう気持ちになるだけで。 -- 2012-10-30 12 13 38 恐ろしい子! -- 2013-01-04 13 45 36 ↓2蟻潰して喜ぶ大人はいない いたら相当のバカか池沼 -- 2013-08-01 02 39 51 餡娘が一方的にやった凶行かよ、ただの愉快犯か -- 2013-09-09 13 50 35 お・・・・・お誕生日おめでとうございます(棒) -- 2013-09-15 18 55 00 なんで擁護が湧いてるの?ゆっくり出来ないってわかれよー -- 2013-09-22 07 06 27 ………おいおいw 「ゆっくりだって生きてるのに」 アホかw どうせお前もゲスを見れば死ねばいい、って思うだろw 残念な優しさで哀れみを持つなにわかw にわかがコメするな -- 2017-01-02 14 31 53
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『ゆっくりは幸せな夢を見るか?』 30KB 制裁 自業自得 群れ 飼いゆ 野良ゆ ゲス 希少種 独自設定 失礼します とある日の昼下がり、一人のお兄さんが道を歩いていた。 「あー、やっぱり針は怖いし痛いなぁ」 お兄さんは腕の絆創膏を抑えながら、そんなこと呟く 「ま、たまには人の役に立つことをしないとな」 このお兄さん、先程献血を済ませたばかりなのである。 動機としては不純なもので、献血後に貰えるジュースとお菓子が目当てだった。 そして今、お兄さんのバッグにはその戦利品が入っていた。 「あのおっちゃん飲めないっていうのにどんどんくれたなぁ。 お菓子もこんなにくれちゃって」 「ゆ!? あまあま!?」 「あまあまはすべてまりささまのものなんだぜぇぇぇぇぇ!」 なんでお菓子なんて単語をこんな道端で言ったのだろうか。 数秒前の自分をお兄さんは本気で殴り飛ばしたくなった。 お兄さんの目線は少し先にある公園の入口に向いていた。 公園といえば野良ゆっくりが居ると思え、と言われているのをすっかり失念していたのだ。 しかもゆっくりは甘いものを本能レベルで求めている。 それはゲス個体になればなるほど、顕著であり。 「おいじじい! れいむにあまあまをよこせ! もってるのはしってるんだよ! はやくしないとせいっさいっだよぉぉぉぉぉぉ!」 「ゆっふっふ まりささまにころされたくなかったらさっさとおかしをだすんだぜじじい!」 ご覧の通りである。 成体のゆっくりれいむとまりさが即座に茂みから飛び出してきてこのセリフだ。 その上ゆっくり特有のかなきり声でがなりたててくるのだから、うっとうしいことこの上ない。 ばいんばいんと跳ねながら催促する様すぐさまぶち殺したくなるのが普通だ。 ゆっくりは極めて脆弱である、しかしこのお兄さんは手を出そうとしない。 「ちっ、持ってねぇよ」 「もってるのはしってるんだよぉぉぉ!! ころされたいのぉぉぉぉぉ?!」 「はやくだすんだぜげすじじぃぃぃぃぃ!」 お兄さんは何故か手を出さない。 理由は簡単、献血の後に激しい運動は禁物なのである。 成体ゆっくりにもなれば重さはそれなりにある、潰したゆっくりはゴミ箱へがマナーなのだ。 だからといってこのままというのも面倒である。 下手すればここを通る度に絡まれそうだ。 ふと、お兄さんは腕の痛みで良い案が閃いた。 少し凝った方法でこいつらを痛めつけてやろうと。 「すまんすまん、お菓子はもう全部食べちゃったんだ」 「ゆぎぃぃぃ! どれいのくせになまいきだよっ! しんでつぐなえっ!」 「すぐにまりささまがせいさいしてやるんだぜぇぇぇぇぇ!」 「まぁ落ち着けよ。今からお前らがたくさんのあまあまが手に入る方法を教えてやるからさ」 「ゆっ! ゆっくりしないではやくおしえろ! このくず!」 「はやくしないとえいえんにゆっくりさせるのぜぇぇぇぇぇ!」 お兄さんは怒りを必死に堪える。 ここで頭に血が昇ったらまた病院のお世話になりかねないし、なによりゆっくりの前だ。 ゆっくり特有のお気楽極楽超短絡思考回路によって。 “れいむのゆっくりっぷりにじじいがしんだよ!” “さすがゆっくりしてないにんげんだね! おぉおろかおろか” とか言い出して増長しかねない。 こういうゲスどものせいで必要のない被害が出ても困るのでお兄さんは必死に堪える。 「明日この公園に……あー、けんけつようすぃーが来るからさ、それに乗るだけでいいんだよ」 「それにのったらあまあまがもらえるんだね! さすがれいむだよ!」 「ほんとうじゃなかったらせいっさいっ! なのぜぇぇぇ? わかってるんだろうなくそどれいぃ ゆぁぁぁん?」 「……ああ、本当だ。たくさんのあまあまがもらえるよ」 こうして口八丁でれいむとまりさを宥め透かし、お兄さんは家へと戻る。 そして材料を揃えてゆっくりとその準備を始めた。 「材料はこれでよし、後はあいつに手伝ってもらうか」 お兄さんは携帯電話でどこかへと電話をかけ始めた―― そして翌日。 準備を完全に済ませたお兄さんは再びあの公園へと脚を運ぶ。 公園の隅では多くのゆっくり、れいむやまりさ、ぱちゅりーにみょんやちぇん、居るわ居るわゆっくりの群れ。 と、お兄さんの姿を見ると一匹のまりさが跳ねながら罵声を飛ばしてきた。 恐らく昨日のまりさであろう。 「ゆっ! おっそいのぜくそじじぃ! もうすこしおそければえいえんにゆっくりさせるところだったのぜぇ?」 「ああ、それは済まないね」 「むきゅ まりさ にんげんさんにそんなくちのききかた……」 「ぱちゅりーはだまっててね! このくそじじいはれいむとまりさのどれいなんだよ!」 「ぱちゅりーはくちのききかたをきをつけるんだぜぇ? まりさがにんげんさんにめいれいすればぱちゅりーなんてすぐなんだぜぇ?」 「むきゅう……」 「そうなんだねー まりさはすごいんだねー わかるよー」 「そんなこともわからないなんてぱちゅりーはとんだいなかものね!」 「ゆっくりできないおさだみょん! にんげんなんてゆっくりにはかなわないみょん!」 「ゆぷぷぷ ゆっくりできないおさのぱちゅりーはあとでれいむがたっぷりせいさいしてあげるよ!」 どうやらこの公園ではゲス化が進行しているらしい。 本来ぱちゅりーのようなゆっくりがこのような街では生きていくには賢いのだが。 お兄さんがそんなことを考えていると、あのまりさが大声で叫んだ。 「ほら! このまりささまのいうとおりだったんだぜ! こんどからこのまりさがこのむれのおさになるべきなんだぜ!」 ああ、とこれでお兄さんは理解した。 昨日このまりさを潰さなかったせいで、この群れのゲス化が一気に進んだのだ。 あのまりさが昨日の内に“にんげんをどれいにした”とか何とかを群れの連中に言いふらしたのだろう。 ゆっくりとは元来、人間をゆっくりしてないというわけのわからない基準を持って見下す愚かな饅頭だ。 そして見下すことにゆっくりを感じるという悪質極まりない性質を持つので一度相手を見下せるとなるとすぐに調子に乗る。 それがこの様だ。 もっとも、とお兄さんは集まっているゆっくりの外縁部に目を向けた。 「にんげんさんがまけるとはおもえないのぜ……」 「だめだよまりさ きこえちゃうよ」 「みんなとかいはじゃないわ……」 「おかしいんだねー わかるよー」 「おさのいうとおりだみょん にんげんをどれいになんてできるわけないみょん」 と、このように人間と力関係を理解しているものも居る。 お兄さんが鬼ではないが、だからと言ってゲスを見逃すほどでもない。 昨日生意気な口を利いたれいむとまりさを殺してしまえばそれでよかったのだが気が変わった。 少なくとも自分のせいで群れがゲス化したのだから、少しは群れの為になるようなことをしようと。 「よし、じゃああまあまが欲しいゆっくりはこのすぃーにのってねすぐでいいよ!」 とお兄さんは群れの前に箱を置いた。 かなり大きめのサイズのすぃーの上にこれまた大きな段ボール箱が置かれている簡素なもの。 側面にはご丁寧に成体ゆっくりサイズの扉が一つ付いており、入口には『けんけつじょ』なんてことまで書かれている。 「さぁ、あまあまが欲しいゆっくりはこの中に入ってね!」 お兄さんが叫ぶ。 我先にとゆっくりたちがその扉に突入しようとするものの、あの例のまりさが叫ぶ。 「まつんだぜ! わなかもしれないんだぜ!」 「どうしてそんなことを言うんだまりさ?」 「まりささまはしってるんだぜぇ? くそにんげんはゆっくりにかてないからいつもひきょうなてをつかってくるのは」 「おやおや、信用されてないね」 「どれいごときにだまされるまりささまじゃないのぜ! おい! れいのをつれてくるんだぜ!」 すっかり長気取りのまりさが叫ぶと一匹のみょんが茂みへと消えていく。 その様子を見ていて青ざめたのはぱちゅりーだ。 今にもクリームを吐きそうな勢いでおろおろしている。 「どうかしたのかぱちゅりー?」 「に にんげんさん あのこだけは……」 「どれいもぱちゅりーもだまってるんだぜぇぇぇ! せいっさいっされたいのぜぇぇぇ?」 まりさの一声でぱちゅりーとお兄さんに群れ中のゆっくりの視線が集まる。 多くのゆっくりの見下し侮蔑してくる目にぱちゅりーはクリームを吐きそうになる。 一方でお兄さんはどこ吹く風だ、当たり前である。 そこへ一匹のみょんが帰って来た。 頭に乗せているのは……なんとびゃくれん種の赤ゆっくりである。 「おさ! つれてきたみょん!」 「すぐにそのくずびゃくれんをなかにいれるんだぜ!」 「これも みほとけのさだめなのですね……」 「むっきゅううううう」 今にも吐きそうなぱちゅりー。 しかし、何故あのぱちゅりーはびゃくれんを庇うのか? びゃくれん種はいわゆる希少種であり、成体ゆっくりにもなればゆっくりでも一、二を争う強さを持つらしい。 更にはカリスマまで備えると言うのだからとてつもない。 そう、そういうゆっくりだからこそ、びゃくれん種には敵が多い。 まりさ種やみょん種は強さに固執するあまりびゃくれんを殺したがる。 ちぇん種はきめぇ丸程ではないにしても、自分より速いびゃくれんに嫉妬する。 ぱちゅりー種は自分より賢いびゃくれん種が気に入らないなど。 例を挙げればキリがない程びゃくれん種には通常種内には敵が多い。 それにびゃくれん種はゆうか種と同じお飾りを持たないゆっくりということもある。 これだけ述べたが産まれた場所が通常種の群れであっても、善良な群れならば共存するらしいのだが、どうにもゲス資質があったここの連中には土台無理だろう。 ならば何故びゃくれんが? 「おい、あのびゃくれんは誰の子だ?」 「むきゅう あのびゃくれんは……」 「すこしはまりささまのためにやくにたつんだぜくずびゃくれん! せめてものおやこうこうなんだぜ! このまりささまのためにしねてしあわせなんだぜ!」 「せっかくうんでやったんだからせめてれいむたちのためにしんでね すぐでいいよ!」 驚いた。 なんとあのびゃくれんはあのまりさとれいむの赤ゆだったのだ。 所謂チェンジリングという取り替え子。 しかし……何故取り替え子が、しかも何故びゃくれん種の赤ゆが生き残っているのか? 普通なら植物型妊娠なら間引くなりしそうなものなのだが。 それに“ぼせい”というれいむ種特有の同種優先主義なら尚更生まれる前に殺されていてもおかしくない。 いや、今はあのびゃくれんの出生は今はどうでもいい。 それに、あの箱の中にびゃくれんを入れたところで別にお兄さんは構わないのだ。 「さぁ! はいるんだぜこのくず!」 「みほとけはうえたとらにそのみをさしだしました ならばわたしも」 「ごちゃごちゃいってないではやくいけっていってるでしょぉぉぉぉぉ!」 びゃくれんが扉を開けて入って行く。 群れ中のゆっくりが固唾を飲んでその行く末を見詰める。 が、中からは何も声は聞こえてこない……。 一分、二分経っても中からは何も聞こえてこない。 ゆっくりたちがおかしいぞと騒ぎ始めそうになった時、お兄さんはゆっくりとけんけつようすぃーの上の蓋を開けて中の様子を見る。 「ありゃ、びゃくれん寝ちゃってるなぁ。そりゃあんなふかふかのベッドならすぐ寝てしまうよな」 そんなことを呟く。 これで安全であると証明されたも同然だ。 あのびゃくれんでさえゆっくりして寝てしまうのだ、ならばびゃくれんよりゆっくりしている自分たちがあの中でゆっくりできない筈がないと。 まりさを始めた多くのゆっくりたちが血走った眼で扉を凝視する。 しかし、外縁部の善良なゆっくりとぱちゅりーは見たのだ。 上の蓋をお兄さんが閉める瞬間に、何かをポケットの中へと入れたのを。 「これで罠はないってわかったね。じゃ、誰が入るの?」 「ここはれいむがいちばんだよ!」 「とかいはのありすにするべきだわ!」 「ちぇんにきまってるんだね わかれよー」 「みょんがさいしょだみょん!」 「しずかにするんだぜ!」 押し合いへし合い甲高い不快指数急上昇の大合唱を止めたのはあのまりさだ。 「ここはおさであるこのまりささまがさいしょにはいるんだぜ!」 「それはおかしいみょん! このみょんが――」 「このむれでさいしょにくそにんげんをどれいにしたのはだれなんだぜぇ?」 「みょん?!」 「じゃあいぞんがないならまりささまがはいるのぜ!」 典型的なゲスだな、とお兄さんは思う。 よくもまぁ、こんな妄想を根拠に話を進められる辺りゆっくりの凄さはあるのだろう、そうお兄さんは内心で皮肉る。 そしてまりさが箱の中に入って行く。 一分、反応が無い。 今度はゆっくりが騒ぎ始めるのは早かった。 もう安心だと緩みきっているから警戒心などないのだ。 どうせまりさは中でゆっくりと眠っているのだろう。 そう考えて次に入るのは誰かと争いだしたのだ。 「つぎはちぇんなんだねー わかれよー」 「つぎはありすにきまってるじゃないこのいなかもの!」 「ここはもりのけんじゃであるぱちゅりーよ! むきゅ!」 「なにいってるのぉぉぉぉぉぉぉぉ!」 今度この騒ぎを止めたのはあのまりさの番でもある例のれいむだ。 「つぎはまりさのつまであるれいむのばんがふつうでしょぉぉぉぉ!? ばかなのぉ!? しぬのぉ!? ゆっくりしてないのぉぉぉぉぉ!?」 れいむの剣幕に誰もがたじろぐ。 愚か者ほど声が大きいと言うが、さもありなんと言ったところか。 「ゆふっ おろかおろか こんなこともわからないからばかはきらいだよっ! わかったられいむをしゅくっふくっするんだねっ!」 群れに妄言をまき散らしながられいむが扉の中へと入って行く。 そしてそのまま何もない時間が過ぎていく、わけがなかった。 れいむが箱の中へと消えて30秒後、突如中から叩く音がしたのだ。 何があったのか頭だけの全身を震わせる群れのゆっくりたち。 もちろん、お兄さんは訳知り顔で頷いているだけである。 「ああ、中のあまあまがなくなったんだんだね。すぐに補充するよ」 そう言ってお兄さんは近くのベンチに座っていたお兄さんに向かって手を振った。 そのお兄さんはめんどくさそうに立ち上がると、大きな袋を持ってきて一言。 「はいはい。あまあまの補充をしますよー。次誰が入るか決めといてねー」 とやる気のない声でけんけつようすぃーの上の蓋を開けた。 そして袋の中身を箱の中に入れて、また“何か”を袋の中に詰めていく。 そう、詰めているのだ。 何が詰められているのかはわからないが、あきらかに入れる前より蓋を閉めた時の方が袋が大きい。 それに気付いた者はごく僅か。 群れの長であるぱちゅりーをはじめとする善良なゆっくりたちと、このすぃーの仕掛け人であるお兄さんのみ。 明らかにゆっくりできない雰囲気を、長ぱちゅりーは感じ始めていた。 がちゃがちゃと騒いでいた群れのゆっくりたちも少しずつその数を減らしていった。 二匹消えるごとにあのお兄さんが補充すると言って袋に“何か”を詰めていく。 そして、今。 最後まで取り残されていた一匹のまりさが箱の中へと入って行く。 「まりさに始まりまりさに終わる、か」 お兄さんがそう呟いた時には、その場に居るのは極僅かなゆっくりのみ。 長のぱちゅりーと、それに従う賢い個体だけだ。 その群れというよりはただの集合体に近いそのグループを代表して、ぱちゅりーが声を上げた。 「お、おにいさん なかでなにがおこってるの?」 「ん? 気付いてたのか?」 「むきゅう いくらなんでもきづくわよ」 「そうか。まぁ見せても良いけど、中身を吐かないように気を付けてな」 「むきゅ? それってどういう――」 お兄さんがおもむろにすぃーの上に置いてあった段ボールに手を掛け、そのまま取り払う。 すぃーの上に乗っかっていたのは加工所特製透明な箱。 安くて頑丈更には防音加工済みという多くの人から愛されるベストセラーの一品だ。 そして、その中に居たのは長い銀髪を結い、赤と青のエキセントリックな帽子が特徴の胴無しえーりん。 これまた紫色の髪とウサギの耳のようなお飾りが特徴の胴無しうどんげが居る。 更には先ほど入ったばかりのまりさが―― 「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!」 「な、な、なんで……」 「わぎゃらにゃいよぉぉぉぉぉ!」」 「どうしてふらんがここにいるのぉぉぉぉぉぉぉぉ!」 ゆっくりにとって最凶にして最悪の捕食種、胴付きふらんがまりさの餡子を吸い上げていた。 お兄さんは親切にも箱の上部を取って中の声が群れ全体に聞こえてやるようにする。 中から聞こえてくるのは悲惨な最期を知らせるまりさの声だ。 「ゆ゛……ずわないで……あんござんずわ……」 「うー! うるさい!」 「……ゆ゛っ!」 「ふらん! もういいわ」 「うー。わかった」 「うどんげ。これでさいごだから、おねがいね」 「はい、おししょうさま」 うどんげの赤い眼が光り、餡子を吸われてすっかり細くなったまりさの目と合う。 瞬間、まりさが急に活力を取り戻す。 「まりさ……さまはぁ……さいきょうっ! なのぜぇ……」 どうみても致死量クラスの餡子を吸われている筈なのにそんなことを呟きだすまりさ。 だが、さすがに限界が来たのかそれ以上をまりさが話すことはなかった。 光の灯っていない、死んだ眼で虚空を見つめるばかりだ。 「終わったか?」 先程から袋持って往復していたお兄さんがやってくる。 「ああ。終わったよ」 「じゃあ俺はこいつらを連れて帰るからな」 「そうか。ありがとよ」 「いいさ。素材が増えたしな」 「すまないな、群れの処理まで押し付けて」 「気にするな。半分は趣味だ」 趣味が仕事だからいいんだよ、そう言って補充係の役目をしていたお兄さんがまりさを袋に詰める。 そして取り漏らしが無いかを確認する。 「よし、忘れ物は無し。じゃ、帰るぞ」 「うー。わかった」 「うどんげ、いきなさい」 「はい! ではいきますよ!」 袋を持ったお兄さんの後ろをふらんが飛び、えーりんとうどんげがすぃーに乗ってついて行く。 残されたのは仕掛け人のお兄さんと残ったゆっくりのみ。 訳が分からないと言う風にぱちゅりーはお兄さんに尋ねる。 「むきゅう? どういうことなのにんげんさん?」 「どういうことって? この群れからゲスは一掃され、一斉駆除の危機は遠ざかり――」 「むきゅっ!? いっせいくじょってどういうこと!?」 「あんな人様に迷惑をかけるようなゲスまりさとれいむの番が居たんだ。下手すりゃお前ら一斉駆除だぜ?」 お兄さんは群れが如何に一斉駆除の危険に晒されていたかをぱちゅりーに説いてやる。 あのまりさとれいむの番が自分に何を言ってきたか、群れがゲスの資質を持っていたことの危険性。 人間の気まぐれや考え方などをなるべく噛み砕いて教えてやる。 全てが理解できたなどとは到底思えない。 だが、如何に危険な状態であったかはぱちゅりーにもできていたようだった。 「むきゅ……むれもだいぶへったけど むれのみんながいなくなってないだいじょうぶよね」 「そうだ。これから頑張ればいい。あ、そういえば……あのびゃくれんはいったいなんだったんだ?」 「むきゅ それははなせばながくなるわ……」 ぱちゅりーの話を要約すればこうだ。 あの赤びゃくれんは間違いなくあのれいむとまりさの番だそうだ。 例の二匹はこの群れ一番のゲスであり、ゆっくり殺しから他ゆんの食糧強奪、果ては家の乗っ取りに破壊等々。 悪行の数々を行っていたが決定的な証拠は出さず、長でも手を出せないようなあくどい個体だったらしい。 そんな個体だからこそ、食料を大量に貯め込むことが出来たから二人が行った妊娠は……。 「胎生妊娠か」 「そうなの」 街ゆの多くは胎生型妊娠より植物型妊娠を好む。 植物型は多産であり、赤ゆが生まれるのも早いからだ……というのは半分正解だ。 実際は間引きやすいからである。 赤ゆというのは何より無駄飯食らいの低燃費だ。 無駄に動き、無駄に泣き叫び、無駄にエネルギーを消費しては食事を求め泣き叫ぶ。 だから間引く。 赤ゆが減ればその分必要とする食事量は減り、親にも赤ゆにも食事が行き渡り生存率は高くなる。 それに比べて胎生妊娠は母体にかかる負担も大きいながら、母体がより多くの食事を求めるという困った事態がある。 赤ゆは生まれた時から子ゆサイズに近く、生存確率も高いがやはり赤ゆ並みの無駄飯食らい。 さらに母体は妊娠期間中はもちろん、出産後にも多くの食事を必要とするケースが多い。 その為に全体的に見ると胎生型妊娠よりも間引きを前提とした植物型妊娠の方が必要食事量は少ないのだ。 これも、まったく学ばないとされるゆっくりが街に生き延びる上にようやく獲得した知恵である。 話を戻そう。 「そうか。でも胎生型妊娠をするのは他にこの群れではなかったんだろう?」 「そうよ いきるために だからみんなめずらしがったの」 「で、自分がゆっくりする為に群れに言い触らしたのか」 「むきゅ そのとおりよ」 ゲスという個体は何よりも自分がゆっくりすることを史上とする。 だから、群れ中の他ゆんから尊敬と羨望の眼差しを得る為に胎生型妊娠を行った。 もちろん自分たちがゆっくりするだけの食糧をあらゆる手段で集めた上で。 だが、その結果生まれたのが、取り替え子である赤びゃくれんだった。 「潰そうとしたんだろうな、当然」 「むきゅ でもそのときにはむれじゅうにしゅっさんのほうこくがいきわたっていたから……」 「潰せなかった、か」 ゆっくりにも最低限のルールはある。 その一つが同族殺しだ。 群れに所属するゆっくりが同族殺しを行えば、それは即座に制裁の対象となり殺されるのが当然だ。 だがもちろんこれにも例外があり、植物型妊娠中の実ゆを殺しても同族殺しにはならないという。 学者の間では最初の挨拶が親と子供の間で成された時にゆっくりとして生まれた、と判断されると唱える者も居る。 それはさておき。 「そう そこでびゃくれんをあのまりさとれいむがつぶしたらゆっくりごろしとしてせいさいするつもりだったわ」 「成程な。なんとなく読めて来たぞ」 今まで好き放題していたまりさとれいむにぶつかったのは赤びゃくれんという小さくとも巨大な壁だ。 赤びゃくれんはゆっくりできない、しかし殺せば群れに殺されるのは明白だ。 それにびゃくれんを産んだ、というびゃくれんなんかを産んだゆっくりとして内心、他の群れのゆっくりから侮られていてもおかしくない。 ゆっくりできない、だがその原因である赤びゃくれんを殺せば自分が死にゆっくりできなくなる。 そのジレンマの中でフラストレーションが溜まり、その果てに……あれだけのゲスが軽率にも人間の前に姿を現した。 そういうことだ。 「むきゅ だからあのまりさがにんげんさんをつかってびゃくれんをころそうとしていたのはすぐにきづいたわ」 「そうだろうな。肩の荷が降りるかのように罵倒してたし」 「でも にんげんさんはびゃくれんをたすけたんでしょ?」 「ん? まぁな」 そう言ってお兄さんはポケットから赤びゃくれんを出す。 ハンカチにくるまれたびゃくれんは深い眠りについていた。 「ほんとうわね びゃくれんにしんでもらってはこまるの」 「どういうことだ? お前らの大体は――」 「とりかえこのゆっくりをそまつにあつかうとばちがあたるっておかあさんからきいたことがあるの」 「……なんだって? そんな事が伝えられてるのか?」 「そう こううんだからこそ いきのこるためにたゆんをぎせいにするんだって」 「じゃあなんで取り替え子は幸運を呼ぶってことになってんだ?」 「だって みんなしあわせなら ゆっくりするでしょ そしたらじぶんもゆっくりできるからじゃない?」 まさかぱちゅりーに物を教わることになるとは思わなかったお兄さんだが素直に感心する。 ぱちゅりーの言ってることはつまり『情けは人の為ならず』という諺の通りだ。 他人に掛けた情けが巡り巡って自分へと戻ってくるというのが、取り替えは幸運を呼ぶという伝承の正体なのだろう。 逆に粗末に扱えばそれが巡り巡って自分に戻ってくるとは、よくできている。 いや、そう考えると『因果応報』という方が正しいか。 「で、この子はどうする……って、群れには居にくいか」 「そうね できればにんげんさんがつれていってくれたらありがたいっていうのがぱちぇのほんねなの」 ぱちゅりーは溜め息を吐いた。 そこには、群れをまとめることの苦悩に満ち溢れていた。 「ほんとうはみんなそのこをせいさいしたがっていたの でも とりかえこだからぱちぇにはそれがゆるすことができなくて だから」 「群れもストレスを溜めてゲス化の下地を作ってた、って訳か……」 「ゆっ! おにいさん!」 「おいおい、急にどうした?」 ぱちゅりーとの会話を神妙な顔で聞き入っていた他のゆっくりたちが割り込んでくる。 どうしたというのだろうか。 その顔つきからは決心したという表情がありありとわかる。 まさかまだゆっくりできないから殺せというよなゲスが居るのか、とお兄さんは思った。 が、その予想は大きく外れた。 「おちびちゃんはわるくないよ! れいむはそうおもうよ!」 「そうなんだぜ! まりさもそのおちびはおなじゆっくりだとおもうんだぜ!」 「でも ほかのみんなはりかいしてくれなかったんだよー わからないよー」 「みょんもちょっとへんかもとおもうけど だからといってころしていいりゆうにはならないみょん!」 「けれどもここにいてはいなかものにころされるかもしれないから おねがい にんげんさんのかいゆっくりにしてあげて」 「むきゅ ぱちぇからもおねがいするわ」 そう言って皆が頭を地面にこすり付ける様な土下座をする。 さすがのお兄さんも呆然とした。 多くの野良が憧れる飼いゆっくりの座を、このびゃくれんが得るように頼むと言うのは異例といってもいい。 何か打算的な心があるのかもしれないが、考えの全てを口に出すようなゆっくりがこうも黙って土下座し続けるのは尋常ではない。 お兄さんは別にゆっくり全てが嫌いなわけではない。 善良であったり、分を弁えているものまで潰すような真似はしない、だから。 「わかった。俺が責任を持って育てる」 「むきゅ ありがとうおにいさん」 ぱちぇに続いて他のゆっくりからもありがとうの言葉が贈られる。 相変わらずの甲高い声であったが、不思議と不快感のない声であった。 「まぁ、たまにはここにも様子を見に来るから。一応こいつの生まれ故郷だしな。なんかあったら言ってくれ」 「むきゅ ありがとうにんげんさん」 「言っとくが、俺はゲスには厳しいからな」 「それはしっかりとわかったわ それじゃあね にんげんさん」 「またな」 そうしてお兄さんは再び赤びゃくれんをポケットの中に入れて、家の方へと歩き始めた。 公園のゆっくりたちも茂みの中へと帰って行き、各々の生活へと戻っていく。 お兄さんのポケットの中で眠る赤びゃくれん。 彼女は幸運を持ったゆっくりであることに間違いはないであろう。 今はただ、生まれて初めての温もりを感じてゆっくりと眠るだけである。 「そんなわけないのぜぇぇぇ!」 お兄さんの背中から声がする、ヤバい、と振り返るより前にまりさの体当たりがお兄さんの脚に当たった。 そのままの態勢で前へと倒れ込むお兄さん。 道に倒れ伏すと同時に、赤びゃくれんはお兄さんの胸板とアスファルトに挟まれて一瞬で生涯を終えた。 それはまだマシな方だろう。 これからお兄さんにはまりさの制裁が待っている。 あの、最初にふらんに食われたはずのまりさがお兄さんの上に乗っていた。 憤怒の形相、例え何を言っても許さないと言う表情で。 「どれいのぶんっ! ざいっ! でまりささまをだましてぇぇぇ! しねっ! しねっ!」 「や……やめっ……!」 「うるさいのぜぇ! さいっ! きょうっ! のまりささまじゃなければいまごろしんでたのぜぇ!」 「がっ……!」 まりさに背中で跳ねられてお兄さんの肺には息が入らない。 命乞いも許されない、折れた肋骨が肺に刺さり口からは血の泡が吐き出され始めていた。 とてつもない激痛の中、お兄さんは今までの生涯を思い出す。 生まれてから死ぬまで随分と短かったが、どうしてあんなことをしてしまったのだろう。 もったいぶらずにお菓子を上げてさえいればこんなことには……。 目の前が真っ暗になっていく―― 「ゆふーようやくしんだのぜ ばかなどれいなんだぜ おとなしくまりささまのいうことをきいておけば」 遂に動かなくなったお兄さんの上でまりさが一息つく。 そしてその憎悪は次の目標へと。 「つぎはあのむれなんだぜぇ もうゆるさないのぜぇ ぜんゆんをすっきりどれいにしてすっきりしさせてやるんだぜぇ……!」 殺しをしたことで気が立っているのか、まりさのぺにぺにが小さく立ち上がりはじめていた。 この憎悪をどうしてやろうか。 ただそれだけをまりさは考えて跳ねていく。 全ては復讐の為、正義は我にあるかの如く咆哮する。 「ぜっっったいにっ! ゆっくりさせてやらないんだぜぇぇぇぇぇぇ!」 「うー! おきろ! ゆめはおしまいだ!」 「ゆっ!?」 どこからか声がした。 愚かにもまりさに危害を加えようとして返り討ちにしてやったふらんの声だ。 何故だ、なぜ生きている!? まりさは混乱する。 「うー! うしろをみろ!」 声に言われるまま振り返る。 そこに居たのは先ほど自分が殺したはずのお兄さんだ。 何故、どうして、殺したはずなのに何故あいつは立っている、なぜ大事そうにあのびゃくれんを抱えている!? まりさは跳ねていく、もう一度殺してやろうと。 だがその前に、あの、殺したはずのふらんが現れた。 「どくのぜ! ふらんなんかまりささまのあいてにならな――」 「うー! じぶんのすがたをよくみてみろ!」 「……ゆ? ゆ ゆ ゆ ゆわわわわ!」 まりさの身体。 まりさのあんよは動かない、まりさの綺麗なおさげはどこにもない、自慢の帽子はどこにもない、流れる様な金髪も既にない。 ない、ない、ない。 まりさにはすべてがない。 何故か。 まりさは全て思い出してしまったのだ、目の前のふらんに全てを取られたことを。 「―――――! !!」 全てを思い出したまりさは喋れない。 そんな元気は既にない。 まりさを象るものは中枢餡とほんの少しだけ残った餡、それだけだ。 「うー! しぬのはおまえだ!」 根源的な恐怖、種としての恐怖、本能に刻まれた恐怖が捕食種ふらんと相対したまりさに襲い掛かる。 次に来るのは痛み。 薄い皮はふらんの打撃を抑えるには何の役にも立たず、中枢餡に直接その痛みを伝える。 人間で言うなら薄皮一枚の下の神経網に火箸を当てられるようなもの。 想像を絶する痛みがまりさに襲い掛かる。 声にならない叫び、思考はまとまることもなし。 中枢餡が非ゆっくり症を引き起こし吐餡を引き起こしても、それを起こすために必要な餡子はない。 口をすら開くこともできない絶望。 最後の望みはふらんに中枢餡を破壊されることだが、ふらんの絶妙な力加減は中枢餡を破壊せず、死の安寧すら許さない。 正に地獄。 死ぬよりも恐ろしい責め苦を、まりさは味わっていた。 「はっはっは、そうか。あの赤ゆは元気か」 公園の群れのゆっくりたちの多くを連れて帰ったあのお兄さんは誰かと電話をしていた。 その周りには七匹ものの胴付きふらんが飛び回っている。 「なに、お前の話のおかげで面白い“夢”が見させられたよ。はっはっは、そう怒るな。あいつは今、責めてる最中だしな」 その後二言三言言葉を交わすと、お兄さんは電話を切った。 受話器を置いてえーりんに話しかける。 「どうやらこいつらがやる気らしい。耐えれそうなのはいるか?」 「はい。12ばん、38ばん、45ばん、78ばん、79ばん、81ばん、90ばんのゆっくりがだいじょうぶかと」 「よーし、いってこい」 「うー!」 「おにいさん、あんまりおおいとうどんげのふたんになるので……」 「わかってる。今日は無茶をさせても大丈夫だろ? また数日のスパンを取るさ」 「ええ。わかってくださってるならいいのです」 そうしてえーりんは他のゆっくりたちの様子を見て回る。 そこにいるのはれいむにまりさ、ぱちゅりーにちぇんやみょんといったゆっくりたちが多く居た。 彼女らは様々な理由でここに来た。 彼女らは皆、ふらんに死ぬギリギリ前まで中身を吸われている。 しーしーもうんうんも出せないほどに中身を吸われ、死ぬ手前でありながら、異様な事に彼女らは皆至福の顔で微笑んでいる。 ただ、阿鼻叫喚地獄さながらの叫び声をあげる八匹のゆっくりたちを除いて。 ここはゆっくりにとっての地獄と人は言う。 えーりんはゆっくりにとっての医者である。 だからこそえーりんにはゆっくりの死ぬ寸前を見極められる。 その指示を受けてふらんはゆっくりの中身を吸い上げるのをやめる。 そして出来上がるのが薄くなったゆっくりだ。 えーりんはゆっくりたちが死ぬか死なないかを見極め、死なないように管理する。 うどんげはその真っ赤な「きょうきのひとみ」でゆっくりたちにやすらぎを与える。 必ず覚める残酷な、しかしとても優しく美しい偽りの夢。 その夢の中でゆっくりたちは幸せを感じ、ゆっくりと過ごすことが出来る、 だからここのゆっくりたちは死なない。 夢の中で食事も、排泄も、すっきりもすべて思いのままなのだ、永遠に究極のゆっくりを味わうことが出来る。 だがその夢が覚めれば彼女らは現実へと戻ってくる。 ふらんはその現実への案内人。 ふらんの声で目が覚めるように、ゆっくりたちには暗示がかけられている。 彼女に一声かけられれば夢は醒め、現実を理解し、地獄を思い出す。 そして次に訪れるのは拷問。 限界のその先、死の一歩手前を強制的に維持させた上での拷問を永遠に続けていく。 一匹のありすが、そんな地獄の中で幸運にも死を迎えようとしていた。 ふらんの打撃が、少しばかり強すぎたのである。 それでも尚、打撃を与えようとするふらん。 遂に死を迎えると思われたその時、えーりんの一声がふらんの腕を止めた。 えーりんがうどんげを呼び、うどんげは死に体のありすと目を合わせる。 「も゛っ……ゆ……」 「うどんげ!」 「はいっ!」 「ゆっ………………ゆぅ……」 ありすはうどんげの力によって再び夢を見始めた、砂糖菓子のように、甘く、美しく、そして儚い夢を。 死なないように、されど回復し過ぎない絶妙な量のオレンジジュースをえーりんはありすに注射する。 これで、ありすは生き延びることになった。 この部屋の中で、またいつか起こされて、痛みに晒されることが確定したのだ。 誰が言ったか、この部屋はゆっくりにとっての地獄である。 だがそれは逆に言えば、良質な餡が取れると言う事でもある。 ゆっくりはゆっくりできなくなるほど中身の餡が甘くなっていく。 逆にゆっくりするとコクが深まり、味が良くなっていくという性質を持つ。 しかしゆっくりしすぎると甘みもコクも薄れていくが、この部屋では心配ない。 ゆっくりし過ぎる前に、ゆっくり達は夢の世界から覚めるからだ。 そうしてこの部屋からとられた中枢餡はとてつもない値段で取引されている。 だからお兄さんは彼らを養ってやれる。 この部屋で平穏に死ねるゆっくりは八匹のふらんとえーりんとうどんげのみ。 他は全て、お兄さんが興味を失くすか商品にすると決めたゆっくりしか死ぬことはない。 この部屋の主はお兄さん、誰が呼んだか吸血鬼鬼威惨。 理由は八匹ものふらんを飼っているからだとか、自分は何もせずに利益を吸い上げているからだとか。 だが、合理的な人間だとも言われている。 ゆっくりの相手をゆっくりにさせ、人の相手は自分でする。 そんな吸血鬼鬼威惨はとあるれいむとまりさを見る。 れいむは今、幸せな夢の中に居て、隣のまりさはふらんに痛めつけられている。 あの番のゲスゆっくりだ。 あのゆっくりの最後を、吸血鬼鬼威惨は既に決めている。 友人がこれから飼う、あの赤びゃくれんが死んだ時にあのゆっくりは殺してやろう。 うどんげにその幸福な一生を見させた後に、その命を終えさせてやろう。 そして、この部屋の存在理由を教え込んだ上で、無価値に死んでもらう。 そう考えると、吸血鬼鬼威惨はコーヒーを一口飲んだ。 ―了― 初投稿です。 いきなり再投稿をやらかしてしまい申し訳ありませんでした。 献血してきたのでそれの小ネタにしようとしたらいつの間にかこうなりました。 次はびゃくれんを愛でたいです。 制作・投稿に辺り作家交流チャットの方々には大変お世話になりました。 この場を借りて御礼を申しげたいと思います、本当にありがとうございました。 お目汚し失礼しました。